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COMEDY

SALU
COMEDY

人の一生はまるで一本の映画のよう。 人がただひたすらに生きる様はまるで喜劇。
これは新世代ラッパーSALUがファーストアルバム 「IN MY SHOES」で思い描いた幻想の世界の中に入った後の物語である。

人が目の前の生活をただひたすらに生きる様はまるでコメディ。辛く悲しいこと(「MOON CHILD」)、幸せな時間(「SPACEBOY」、「GOODTIME」)、心の葛藤(「BREAK MY SHADOW」、「NEW BALANCE」)などは、当人にとってはいつでも真剣だが、他人から観測すれば面白く可笑しい。」と語るSALUが、今作のアルバムタイトルを『COMEDY』と名付けたことは意味深い。時には自分を追い込んでストイックに物事を考える性分であるSALUが、そんな自分をコメディアン(「COMEDY」)や鎮痛剤(「PAINKILLER」)になぞらえ、リリシストとしての宿命を背負う苦悩や悲哀、喜びをユーモアとウィットをもって伝えようとしているように感じられる本作はいまを生きる若者の気持ちを代弁し、その道標になる。不安に揺れる今の時代でさえ、SALUの詩情にくるまれて、美しく変容する。