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ULTRA JAPAN

まるで自分が浦島太郎にでもなったかのような錯覚を覚えた「ULTRA JAPAN」。巨大なステージと想像を絶する演出、そして来場者の熱気に、日本であることを疑うほどの光景が2日間にわたり繰り広げられた。私が体験したのは、9月27日(土)の1日だけであったが、その衝撃はあまりに大きい。暑過ぎず肌寒くもなく心地よい秋晴れの中で体験した「ULTRA JAPAN」をご紹介したい。会場となったのは、お台場の一画。メインステージの後ろにはフジテレビを望み、CENTRAL GARDEN一帯が利用されており、会場内の端から端まで歩いて10分弱くらいはかかっていたのではないだろうかと思うほどの広さ。チケットは売り切れというこもあり、会場の外にも多くの人が集まっていたが、この日、このようなイベントが行われていると知らずにたまたま訪れた人にとっては、さぞ驚きの光景に映ったことだろう。かすかに見える巨大なステージの演出、そして湧き上がる大歓声。「ULTRAに行く」という目的意識がしっかりしている自分も唖然としている訳だから。
 

 
「ULTRA JAPAN」が他のフェスと大きく違うのは、まず来場者のファッションだろう。ネイティブアメリカン風の髪飾りやメイク、ビビットなカラーリングによるサイケデリックなコーディネイトや、ハロウィンかと思うほど手の込んだコーディネートの数々。それを同伴者と複数人で楽しむ人達が多く、音楽やロケーションだけでなく自身を変身させることで、より能動的に楽しもうとしているように見えた。なにより彼らのような存在が世界最大級のフェスとなった「ULTRA JAPAN」というブランディングとして必要不可欠なもので、今や作品の一部なのかもしれないと思う。
 
  会場を一通り回ってみるが、協賛ブースも盛り上がっているフェスも珍しい。TOYOTAやHarley Davidsonといったダンスミュージック系では珍しいものから、DJ機材/楽器メーカーでは、お馴染みのPioneer DJ、そしてたくさんの飲料メーカーがブース展開を行っていた。Pioneer DJでは、スターDJの気分を味わえる"スターDJ体験コーナー"が出現しており、みな、大観衆のパネルの前でDJ機材を触っては、その様子を写真に撮っていた。というのもその写真をFacebookに投稿すると抽選でULTRA JAPANのメインステージで記念撮影ができる権利や、協賛ブースの2階で優雅に過ごせるパスが当たるという嬉しいプレゼントが用意されていたちょうどPioneer DJのブースからメインのDJブースが良く見えていたので、当たった人は特別な目線で「ULTRA JAPAN」が過ごせたのではないだろうか。
 
 
私が会場へ着いたのが13時頃。ちょうどDAISHI DANCEがプレイを終えたくらいだった。DJとDJの間にはMCが入り、次の出演者へと間を繋いでいる。EDM関連のDJだと、DAIS HI DANCE、TOMO HIRATAへインタビューを行ったことがあるが、彼らが言うように何万人という規模で、しかも「ULTRA JAPAN」のようなフェスでこそ、魅力が生きる音楽だということを痛感した。巨大なLEDによる映像、派手な照明や吹き上がる炎。その演出は、日が暮れていくにつれて、より魅力を増していく。初日のヘッドライナーはHardwell。「コンニチワ ジャパン」とMCを入れてからの1曲目。2万人の歓声が普段あがるはずのない場所から、ダンスミュージックのビートとともにあがる光景は、一般層をも巻き込んでの世界的ムーブメントの波をもろにくらっている最中だった

この光景を見ていると、ロックやポップスといったマジョリティーなものと肩を並べられたのでは?と嬉しく思う反面、クラブミュージックと同軸で語るには、いささか難しいものを感じた。それは、私がクラブ的な視点から見ているからだと思うが、規模をはじめ遊び方も基本的に異なるからだと思う。
 
  近年のEDMブームは賛否両論あったが、一般層をも巻き込んでの世界的ムーブメントは、ケミカルブラザーズやアンダーワールドが登場し、ダンスミュージュックが一般層まで広まった時と近いように思える。マイノリティーだった存在のダンスミュージックがマジョリティーなものへと変化したことは、シーンの新陳代謝を促す意味でも重要であるし、それによるカウンターカルチャーの誕生、または既存のものがより洗練されることだろう。その結果は見えないかもしれないが、9月27日(土)、28日(日)は、日本のダンスミュージックシーンが、劇的に変化を遂げた大きな日になったと思う。
 
Text : yanma (clubberia)
 
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