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上海、北京クラブ事情レポート vol.1

クラベリアレポーターのササッキーです。 3 月、 4 月と所用で中国の上海と北京に行ってきましたので、向こうのクラブ事情をレポートします!

中国って日本より金持ち?

なんだか最近、成長めざましい中国ですが、聞いた話によると日本の平均所得と 同等以上の生活をしている人がいまや 7 千万人以上いるそうですね。とはいえ、 13 億分の 7 千万人だから、まだまだ一部のスーパーエリートだけでしょ!とか思ったけど、よく考えたら、平均以上が 7 千万てことは、総人口 1 億 3 千万の日本よりも、もはや総数では多いのも!なんともビックリです。しかも、そのほとんどがここ 10 年くらいで急に金持ちになったってんだから、庶民からすりゃ、こりゃうらやましいかぎりですね。ホントに。言葉は少々悪いかもですが、そんな「成金」のひ しめく中国のクラブはそりゃもう、スゴかったです!!

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左:上海は行き過ぎちゃって、もはや未来都市。
中:北京はやっぱ伝統です。街自体はちょっと古くさい感じかも。
右:巨大な商店街は活気に溢れてます。

美女と野獣あふれる中国のクラブ

中国のクラブを 20 か所近く回って見た全体の印象をひとことで言うと、「設備は新しいけど、人やクラブ文化は 15 年~ 20 年くらい遅れてる」といった感じです。音楽やダンスそのものを楽しみに来ている人は少数派で、ほとんどの人が飲んだり、騒いだり、暴れたり、美女と戯れた りしに来るのが主目的って感じ。まあ 80 年台後半のバブルの全盛期のディスコを思い浮かべると近いかも。だモンで、クラブ場内に占めるフロアの面積はどこもだいたい 2 割くらいで、 7 、8 割はソファーやらボックス席、テーブル&イスに占拠されてます。でもって、その席には上下ジャージにつっかけ姿の田舎ヤクザ風目つきの鋭い角刈りオヤジが モデル風美女に囲まれてウハウハ言ってます。その周りで、若い衆は美女を横目になぜかサイコロでチンコロリン! コワくて確認できなかったので詳細は不明 ですが、美女に手を出すとマズイってルールでもあるんですかね。なにもクラブでサイコロやんなくても。。。と思ってけど、けっこう見かけたんで、もしかし たらハヤッてるのかも。ちなみにこうした席は、店ごとに微妙にシステムは違うみたいですが、ほとんどの場合すべて有料で、座らない限りもはやグラスを置く スペースさえ与えられないスパルタンなクラブもありました。とにかく金がない庶民は、遊べないのが中国のクラブなのです。

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左:大混雑な店では、こんなしょぼテーブルで金取られることも。
中:VIP ルームはこんな感じで、カラオケ装備のことも多し。
右:ありえない格好のキャンギャルもいました。

庶民には高値の華!のクラブ遊び

じゃ、一体いくらするのかというと、入場料はどこもだいたい 50 元(約 650 円)でノードリンク。たまに高い店では、 100 元(約 1300 円)ノードリンクってこともあります。いっぽう、雑居ビル内の若者向けの店では、 30 元(約 390 円) 1 ドリンク付きってところもありました。入場フリー以外ではこれが最安値。で、飲み物代はビールを例に挙げると上海ではだいたい 50 元~ 60 元で、北京では 30 元くらい。

豪華な北京ダックのコースを食って、死ぬほど酒を飲んでってディナーでも、 1 人 100 元ほどで済む国で、この値段はかなり高価。普通の中華ディナーなら結構飲んでも 50 ~ 60 元で済んじゃうから、日本での普通な飲み代を 4 千円として換算すると、入場 8 千円、ビール 1 本 4 千円くらいの感覚! しかも、ボックス席とかに座るとウイスキーのボトルにコーラや水、フルーツ盛り合わせなどがセットになったのを、だいたい 500 元(約 6500 円)!くらいで強制購入させられてしまう。普通はこれを 5 、 6 人で楽しむんだろうけど、それにしたって日本の飲み代換算 4 万円くらいだから、銀座とまでは言わないが、ちょっとした和服美人のいる「クラブ」並みな料金になってしまう。しかも、なぜか夜中なのに結構の量の本格中 華なんかを頼んでることが多いので、ひと晩いると相当な金額を消費してしまう。クラブ中に成金と美女があふれるのも納得です!

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左:よくバーテンがパフォーマンスをしています。
中:DJ は向こうでもスターのようで、かぶりつきの人もいます。
右:特に上海では雰囲気からして高そうでしょ。

女の子はかわいいが、スゴイぞ!男子ファッション!

で、気になる「人」についてだけど、まずは女性編。 上海でも北京でも街中では、まだなんとなく違和感を感じる中国でも、クラブにいる若い女の子のファッションはもはや日本と大差なし。美人度も成金オヤジと 一緒のモデル風を除いても、街中平均値よりもキレイな人が多い気がする。もちろん、そうじゃない人もいるけどね。でも、露出率はちょっと低いかも。へそ出 しも背中出しもいるけど少ないから、全体的な肌色率はどこも低い。

ちなみに、ナンパしてもあまり英語は通じない。上海はまだしも北京はほぼ全滅。せっかく英語を話す女の子にあたっても中には外人ハンターみたいな感じの人 もいて「外人以外お断り!」みたいな態度に遭うことも。いずれにせよ、カタコトでも中国語を勉強しとこう!と強く思いました!!

いっぽう、メンズは超ビックリ! ジャージオヤジは割とあたりまえで、なんじゃこりゃ?な人率超高し。もちろんカッコイイ奴もいるけど、「?」のほうはホ ントありえない感じ。実際、右足にプラダ、左足にグッチって書いてあるスニーカーとか履いてる奴がいたときはマジでビックリした!!しかも両方とも普通に ナイキのマークとかついてるのに。しかも、そのマークも偽モンぽいのに!全体的には上海はまだオシャレな人がいるけど、北京は少数派。赤いシャツの襟を立 ててみたり、高倉健ばりの角刈りにしてみたりと、妙なところで「男気」をアピールしすぎて変な感じ。ちなみに、角刈りは根強い人気で、太ってる人も「安心 感がある」との理由で、女性から人気なんだとか。所変われば、、って感じですか?

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左:女の子ファッションは日本と大差なし。
中:いろいろ工夫もしています。
右:ジャージやゴルフシャツはスタンダード。

で、肝心の音はどうなのよ、と。

中国の大ハヤリ御三家はサイバートランス、ユーロビート、なんでもあり ハウスって感じ。上海のほうでは外人が多いこともあって、ハウスでもテクノでも普通に盛り上がるけど、北京では一部のオシャレ系クラブ以外ではサイバート ランスの寡占状態。あとは、あまり日本では聞かない、アジアの観光地にあるクラブでかかってるような感じのユーロビートが大人気。ヒップホップは一部では 結構盛り上がってて、ディスコ風のイケイケギャルがノリノリで踊ってるのが新鮮でした。

とにかく踊るというよりもリズムもビートも無視して暴れてる感じの人が多いので、どんな曲でも貪欲に楽しんでるといえば聞こえはいいけど、音が出てて暴れ られれば、なんでも OK って感じもする。もちろん、上海にも北京にも世界的な DJ は来るし、何度もそうしたパーティーに行ってる人いわく、そのときはそのときですごく盛り上がるらしいんだけど、普段のローカル DJ が回しているときにはあまり音的には期待できないかもってのが、現状かも。

【↓写真キャプション】
左:北京の DJ はサイバートランスがお気に入り。
中:上海 Dragon Club の DJ Hoshika のハウスはセンスよし。
右:関係ないけど店内で宣伝やクイズを流してるのはおもしろい。

個人的見解による上海と北京の違い

最後に北京と上海の違いを簡単にまとめると、ひとことで言えば、「パ ワーの北京に洗練の上海」って感じ。北京では、街のサイズが大きいこともあってクラブ自体の数も多いし、キャパ 1000 人級の大型店が多い。なによりもクラブに行く人の数が圧倒的に多い気がする。北京には大学が 40 ~ 50 個くらいあるからか、客層的には学生ぽい人が多く、ダンスも若さ爆発、とにかく暴れるのがイチバン!みたいな飛び跳ね型ダンスの人が多く、ステップはノー ケアな人もいる。酔っ払ってうずくまってる人も多かったなぁ。外人率は上海の 10 分の 1 以下で、割と決まった場所に固まってる模様。あと、北京のクラブには必ず、 VIP ルームとして機能するカラオケルームがあって、ここで歌ったり、踊ったりしている。
中国パワー全開の北京と比べると、上海のクラブは、キャパ 500 から 600 人くらいクラスの中規模店が多く、外人を中心にシーンが動いてる感じがする。だからかどうか、内装や音、来客の踊りや遊び方に至るまで一貫して、どこに 行っても全体的に北京よりも洗練された印象。きっと、かつて租界があったことや、上海の中心部が結構ごちゃごちゃしてて、あまり土地があまってないことな んかも関係してるんでしょう。客層は比較的、エリートっぽいビジネスマン風や外人率が高いし、その外人を目当てにやってきてる風な美女も結構いる感じ。だ から、結構英語が通じる中国人も多い気がする。みんな、きっちりステップ踏んでたり、セクシーに腰を揺らすダンスをしてみたり、割とちゃんと踊ってて暴れ る人が少ないのが北京とは異なる点。でも、踊ってる人の絶対数は北京の半分以下だし、外人と一部の外資系っぽい地元クラバーだけなのが残念なところ。

いずれにしても、北京も上海も日本とはかなり様子が違うし、見るだけでもおもしろいと思うので、なにかの用で両都市を訪れたときには、ぜひ行ってみて下さい!

【↓写真キャプション】
左:北京は全体的にこんな感じ。
中:ちょっと洗練された雰囲気が上海風。
右:上海では店中、外人だらけなことも。