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Thom Yorke

現在のミュージック・シーンにおいて、これほどまでにアーティストやファンにリスペクトされている存在はいるだろうか? トム・ヨークは、ロック・シーンの頂点に立つバンド、英国5人組バンド、レディオヘッドの楽曲制作を担うフロントマンであると同時に、人権問題(アムネスティ・インターナショナル)や政治問題(自由貿易、イラク戦争、非核武装化等)に取り組む活動家、さらに若き思想家でもあり、その圧倒的なカリスマ性により世界中のファンが彼の行動・メッセージに注目している。福祉や環境などに対する公約を守ってくれないという理由で英国ブレア首相の昼食会へのお誘いを断ったことも世界的に話題となった。国際環境NGO「FoE]のスポークスマン的役割も果たす彼は環境問題については特に熱心で、初のソロ・アルバムとなった最新作『ジ・イレイザー』では地球温暖化をテーマにした曲も収録した。

トム・ヨークは1968年イギリスのウェリングボローに生まれ、中学の時に現バンドメンバーのエド・オブライエンそしてコリン・グリーンウッドと共に、バンド「On A Friday」を結成。1986にバンド名をレディオヘッドに改名、1993年ファースト・アルバム『パブロ・ハニー』からのシングル「クリープ」が本国イギリスで大ヒットとなり、国民的バンドへの軌跡の大きいな一歩となった。同年「クリープ」の人気は海の向こうアメリカにも移り、英国のみならず、バンドが全米でも大ブレイクすることとなった。その後ジョン・レッキーのプロデュースによる『ザ・ベンズ』を経て、エレクトロニクスを大胆に採り入れた3枚目『OKコンピューター』を97年にリリースして高い評価を得る。以来関係の続くプロデューサーのナイジェル・ゴッドリッチの協力の下、つぎつぎとロックの常識を塗り替えるような作品をリリースし、ヒットを飛ばしつづけた彼らは、2003年発表のレディオヘッドとしての最新作である6枚目の作品『ヘイル・トゥ・ザ・シーフ』まで世界で約二千万枚のレコードを売り上げ、<最も間口の広い実験的ロック>(ロッキング・オン)、<驚愕すべきアート・ロック!>(米ローリングストーン誌)として賞賛されている。