音には位相というものがあるのはご存知だと思います。
大雑把に言っちゃうと音の波のスタートがプラス(上とか前とかってイメージでも)からスタートするか、マイナス(下とか後ろとかってイメージでも)からスタートするかってことになるのかな。
細かく説明すると長くなってしまうので「音 位相」とかでググってみて下さい。
って感じで済ませちゃうのもどうかなぁ~と思いw
ググって出てきたサイトで、いい感じのをいくつか紹介します。
あっでも、いきなりこのリンク先から読みはじめちゃうと、こんがらがっちゃうから、先にこの記事を最後まで見てから、より詳しく把握したい人は見てみるって方がいいかも?!
【その.1】
「位相」とは、何なのかを恐ろしいくらいザックリ話す記事|ken1234|note
「恐ろしいくらいザックリ」とはいいつつ、その分わかりやすいかも!
最近なにげにnoteで良さげなことを書いてる人が結構いる気する。
CD HATAのアカウントも、またいじってみようかなぁ~
【その.2】
位相が音に与える影響についてまとめてみる | おとにま
音も貼られるから聴いてみるのも良し
【その.3】
DTMをやっていると突き当たるちょっと難しい単語の話(1)位相
だいぶマニアックな話になってきてるけどフムフムな
ぶっちゃけ俺も位相に関して漠然と「そういうものだぁ~なるほどなぁ~」くらいでした。
上のリンク内でも諸説あったりもするし?!
ところが!!!
最近、その認識がちょっと自分の中で変わったのです。
大阪にエバ電子楽器という、電子楽器の修理と改造、オリジナルエファクターを作っている会社があります。
エバ電子楽器は約20年前から、楽器の位相、音の位相などをコントロールすることで演奏時やレコーディング時などの問題解決の提案もしている会社。
世界中を見てもこの位相に関しての提案や、その機材を前面に押し出し活動している所はないようです。
今回はそんなエバ電子楽器にお邪魔してきた時のことをお話します。
エバ電子楽器は色々なエフェクターを作ってます。
コチラから購入できるのですが、テクニカルショップもあり、ここに来ると実際に音を出したり相談をすることができます。
その隣の部屋に修理受付と工房があります。
修理で預かっている製品が並んでいて、その奥に工房があります。
そこでエバ電子楽器の村上さんにお話しを聞かせてもらいました。
エバ電子楽器のホームページでも位相に関してココやココに説明が書かれていますが、社長の村上さん曰く、位相があっていない状態での演奏では、例えばプロポーズをする時に「結婚してください」と言うのと「友達でいましょう」というのくらい違うとのこと(わかりやすい例えw)
そりゃ一生懸命「結婚してください」って言ってるつもりなのに、相手には「友達でいましょう」って言ってるように伝わちゃってたらチグハグになっちゃいますよね。
そんな誤解を生まないようにするには、どうすればいいのか?
まずは出音が正位相なのか逆位相なのか把握しなくてはいけません。
エバ電子楽器では、位相信号検出器 Phase Detector (PHD-2L)という製品があります。
これは内蔵されているマイクで音の最初のインパクト部分を検知して、正位相なのか逆位相なのかを測定する装置です。
正位相を検出すると赤く光り、逆位相を検出すると青く光ります。
またスピーカーに繋いで基準信号を出力することができる位相信号発信器 Reference Signal Generator (RSO-1)もあります。
紙を指でパンパン叩いていますが、要は裏から叩くと音の波の一発目が表に飛ぶ(正位相)
表から叩くと音の波の一発目が裏に飛ぶ(逆位相)
ということです。
違和感を感じた時にこの測定器を使って位相のチェックをするのはアリですね!
でもって、位相って色々な要因で、すぐ反転してしまうんですよ…
真空管アンプでは1つの真空管を通るたびに位相が反転するらしく、ギターアンプなどでクリーンチャンネルとリードチャンネルがある場合、チャンネルを切り替えると位相が反転してしまうものもあるらしいです。
またココにも書いてありますが、エフェクターでもオンにすると回路の特性により位相が反転するものもあるようです。
ノイズキャンセリングヘッドホンってあるじゃないですか。
あれって、まわりの騒音の逆位相の音を発生させて、ノイズを打ち消す機能なんですけど、バンドアンサンブルの中でこれに近いことが起こっていると、ひどい時にはビート感が損なわれてしまうことがあるんです。
ココで視聴もできるんですが、バスドラムとベースの位相が逆になっていると、バスドラムの音質が変化したり、小さくなったり、一瞬消えたりしています。ベースの音も硬く聞こえ音質も変化しています。早いフレーズ部分ではリズムがもたったり、狂っているように聞こえます。
これが村上さんの言う、プロポーズをする時に「結婚してください」って言ってるつもりなのに「友達でいましょう」になっちゃう問題ってことなんです。
モニターでドラマーがベースの音を上げても、ナンカよく聞こえない!?って時とかにも、こういうことが起こっている可能性があります。
バンドマン&ウーマン的には(CD HATAもDachamboというバンドをやっています)、自分の機器の位相はどうなっているのか、それがわかって演奏するのとしないのでは、こういった混乱もなく、打ち上げで「おまえの音って、なんか聞き取りづらいんだよ!」的なケンカになっちゃうようなことも避けられ?!精神衛生上も良いかと思われますw
そして我々ピコピコ系の人種も、位相に注意をはらってトラックメイクをしていくことで、より音像のくっきりした曲を作っていくことができるんじゃないでしょうか!
例えば、EQによっても位相が…参考までにこんなことも書かかれているサイトもあります。
「イコライザーと位相に関するアレコレについて学ぶ」
位相って、その音を単体で聴いてるだけだと音の差って感じにくいんだけど(※諸説あるみたい。でも音素材によってはパッ聴いてわかる人にはわかったりもする!?)、色々な音が混ざってきた時に…
ってこれまた凄い複雑な話になってくるのですが…(というか自分でもキチンとは理解しきれていないw)
ちょっと端折って美味しい話を
エバ電子楽器には、Kanterという位相の特性を利用して、音を良くする機材があります。
もう少し詳しくいうと、正位相の成分のみ足していくことで、音をくっきりさせていく機械です。
ギターやベース用のコンパクトエファクターはここで発売しています。
オーディオ用(ステレオ入出力)のKanter Audioを見せてもらいました。
キャノンの入出力がついている上位版とRCAピンの廉価版があります。
実際に音も聴きましたが、前にパキっと出てくる感じあります!!!
音が埋もれて感じる時にEQやコンプを触る前に、これを使って音を前に出してやるのはアリだと思いました。
と、ここまで書いてきて…
位相に関して実験をしたり、調べたりすればするほど、論理的にこんがらがることがいろいろ出てくるw
エバ電子楽器のホームページのココでも一行目に「本解説は現在の音楽形態を否定するものではありません。」って書いてあるように、そもそも音楽に正解というものはなく…
音の位相:波形が変われば音色も変化するとは必ずしも言えない - cBlog
という意見もあります。
正位相どうしにあわせりゃいいってもんでもないし(でも普通はその方がいいのかな?)、そもそもいい音って?問題ww(これについて語りはじめるとまた…w)
あと俺、位相がズレたウニャっとした音も嫌いじゃない!
サイケデリックってモアレ感だと思ってるんだけど、これはある意味、位相のモアレ感w??
ただ一つ確実に言えるのは、こういうことが存在するって認識を持って音を聴くのと、そういった概念がなく音を聴くのでは全然違うということ。
同じ音を聴いても、そこから得てる情報は人それぞれ違うと思うのですが、こういう体験をし、そういう耳で音に接していくことで、耳のアップデートがなされていくのだと思います。(でもたまにフラシーボもあったりw?)
ケーブルを自作している人が「確かにケーブルを変えると音が変わるけど、それ以上にケーブルを変えた時の変化を聞き分けられる耳のトレーニングになる」と言っていたのですが、確かにそういう意識を持って音を聴くことで聴覚センスの拡張というのはあると思います。
今回のこの件に関しては、まだまだ自分も研究中
そんな途中経過でよろしくです!
今回、エバ電子楽器の村上さんとお話したのは位相のことが中心だったんですが、その他にもエバ電子楽器では、インピーダンス(これも俺、認識が曖昧なんだよなぁ)のことなどにもこだわった製品があります。
コチラにいろいろ載っています。
例えば、がっちりとした台に固定され電源ユニットにもこだわったD.I.
開発途中のものもチラホラと
大阪のエバ電子楽器を是非チェック!
Special Thanks
エバ電子楽器
音楽って深いなぁ~w!!!
あっそうだ!
4/20(土)に大阪でDJやります。
DJ KRUSHさんや、大阪の大先輩FULLMOON MONDOさん、大阪に引っ越したDoppelgengerくんなどなど楽しみなメンツ
よかったら遊びに来てね!
CD HATA