INTERVIEWS

JAZZAMAR

JAZZAMAR(以下、ジャザマー)です。JAZZMIN RECORDSのレーベル・マネージャーをしています。3年前にレーベルを始めました。もともと、ミュージシャンで、フルートを演奏し、そして、DJもやっていました。長年、ジャズ、ソウル、ヒップホップ、ブギー、ディスコ、ロックなどを聴いてきました。また、ブラジリアン・ミュージックも好きです。自身のプロジェクト、NU TROPIC(ニュー・トロピック)では、ブラジリアン・ミュージックと、ラテンと、エレクトロニックをミックスしていて、そのプロジェクトのために、2000年から2001年の1年間、ブラジルに住んでいたこともあります。それらの経験を生かしたいと思い、レコード会社を設立しました。自分の特に好きな音楽はジャズで、ジャズと一緒に生まれ育ち、長い間、ずっと愛してきました。しかし、音楽は新しい時代に突入しているので、ジャズとエレクトロニックとヒップホップの融合なども好んで聞いています。自分は、マーケットの一端を担っているので、若い世代を教育しなければならないと思っています。

今回のコンピレーション・アルバム『WE LOVE JAZZMIN RECORDS』には、12曲のエクスクルーシヴ・トラックを収録しています。そのうち6曲は、アナログレコードのみでしか過去にリリースしておらず、CDとしてのリリースは初めてです。その他の6曲は、今までリリースしたことがない楽曲です。

V.A. / WE LOVE JAZZMIN RECORDS
CCRE-MUSIC ¥2,415(tax in)CCRM-2016
http://www.clubberia.com/Release/Detail/?id=2511 私は、パリでクラブジャス・シーンの普及に力を注いでいて、パリに、日本人アーティストをブッキングしたのは、自分が初めてだと思います。これまで、シュウヤ [沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE)、以下、シュウヤ] やOSAKA MONAURAILなど、たくさんのアーティストのブッキングを手掛けてきました。彼らを呼ぶだけではなく、私自身も、5、6年間に年に4回ほど来日しています。日本の文化も好きだし、日本の音楽も好きです。音楽好きには、たまらない場所だと思います。また、私のような、レコード・コレクターにとっては、東京は最適なところです。

シュウヤのことは、10年前から知っていて親友の一人です。SLEEP WALKERは彼が紹介してくれました。パリのラジオ局RADIO NOVAの自分の番組で、SLEEP WALKERの曲をオンエアすることで、パリの人々に初めて彼らを紹介ことができました。リスナーからの反応がとてもよかったです。長い間RADIO NOVAで日本の曲をかけ、リスナーに広めてきました。またパリでも放送されているジャイルス・ピーターソンのWORLDWIDEでも、SLEEP WALKERの“Brotherhood”をかけていました。そして1年前に、シュウヤとSLEEP WALKERの2曲をプロデュースしました。“Brotherhood”と“Resurrection”です。この2曲はエクスクルーシヴ・トラックとして、既にリリースされている6曲と共に、SLEEP WALKERのヨーロッパ向けリリースのアルバムに収録しました。このアルバムを昨年の9月にヨーロッパでリリースし、10月にはヨーロッパ・ツアーを行いました。今回リリースのアルバム『WE LOVE JAZZMIN RECORDS』には、その2曲のSLEEP WALKERの“Brotherhood”と“Resurrection”のリミックスが収録されています。

ショウヘイ (松下昇平a.k.a.M-SWIFT/24CARAT、以下、ショウヘイ)とは、1年半くらい前に、The Roomで知り合いました。その3日後にLIQUIDROOMで、ジャイルス・ピーターソンのWORLDWIDEフェスティバルが開催されました。ジャイルスは日本人のDJを呼んでいて、その中にショウヘイもいました。M-SWIFTについては知っていて、彼に「私はフルート・プレイヤーなので、必要なら、是非レコーディングに参加させて下さい」など話しました。そして、彼のニュー・プロジェクトの24CARATを知り、「24CARATはとても素晴らしいプロジェクトなので、私の会社からヨーロッパに向けてリリースしませんか?」と尋ねました。そして、24CARATのアナログEPをリリースすることができました。また日本ではコロムビアより3月にリリースされたアルバムにエクスクルーシヴ・トラックを加えて、今年の6月に私の会社からヨーロッパと世界に向けてリリースする計画です。そして10月にはフランスでツアーも組む予定です。また4heroのマーク・マックに24CARATのリミックスを頼んだ楽曲も、今回の『WE LOVE JAZZMIN RECORDS』のコンピレーションに収録されています。

ミツ (DJ MITSU THE BEATS、以下、ミツ)とは、パリで知り合いました。彼のマネージメントを手掛けるJAZZY SPORTのマサヤ (小林雅也a.k.a. MASAYA FANTASISTA、以下、マサヤ)とタロウ (気仙多郎a.k.a. WASSUPSKI、以下、タロウ)を長く知っていたのがきっかけです。ずっと前にマサヤとタロウとは、私の会社のあるフランス・ストラスブルクで出会いました。ストラスブルクは、ドイツとフランスの国境にあります。彼らは、JAZZY SPORTのことをヨーロッパの人々やクラブに知ってもらおうとしていました。「次に来るときは、自分のところのDJを連れてきなよ」と、彼らに声をかけました。その後、私が日本に行ったときにDJ MITSU THE BEATSを知り、彼と仕事がしたいと思いマサヤとタロウに、「ミツにリミックスをしてもらいたいんだけど、どう?」と聞いたところ「いいですよ!」ということだったので、彼にSTEPPAH HUNTAH(以下、ステッパ・ハンタ)のリミックスをしてもらいました。その後CRO-MAGNONとミツを、2007年の夏パリの私のレギュラーパーティーBATOFAR PARTYにブッキングしました。

その他に、トシオ (松浦俊夫)をブッキングしたり、自分と同じマインドを持つアーティストをブッキングしてきました。ジャイルス・ピーターソン、ジャザノヴァ、沖野修也、KYOTO JAZZ MASSIVE、SLEEP WALKER、CRO-MAGONON、DJ MITSU THE BEATS SOIL&"PIMP"SESSIONS、OSAKA MONAURAILなどといったたくさんのアーティストです。そしてquosimodeのヨーロッパ・ツアーも、今後手掛ける予定です。日本人はシャイなので、はっきり本音が言えないといった日本人の特性も理解できます。よって今では、日本人のプロデューサーが「ジャザマー!ツアー・マネージャーをしてくれない?」と電話をしてくれるようになりサポートしています。 ニュー・トロピックは1998年に結成され、2000年に12インチをFTP (FAIS TOI PLAISIR)よりリリースしました。その後COMET REC.というレーベルと契約し、最初のアルバムを2005年にリリースしました。ニュー・トロピックは、ラテンやブラジリアン・ミュージックとエレクトロニックのコンビネーション・ユニットです。私が演奏する生音の演奏と、エレクトロニック・テクニックとDJプレイがミックスされています。ニュー・トロピックは、ジャザマーとDJ LINKの2人編成です。ステッパ・ハンタがプロデュースしており、このコンピレーション『WE LOVE JAZZMIN RECORDS』にも彼らの2曲が収録されています。昨年の10月にTOY’S FACTORYよりリリースされた、ニュー・トロピックのアルバム『Kingdom Of Love (キングダム・オブ・ラブ)』に、ステッパ・ハンタのメンバーも参加しています。ステッパ・ハンタは、ベース・プレイヤーとピアニストの2人からなるユニットです。彼らは音楽に対して私と同じマインドを持っていて、私は彼らのプロデュースも手掛けています。

ちなみに、私の最初のオフィシャル・リリース作品は、1999年のコンピレーション「BRAZIL JAZZ PULSTATION」で、世界で2万枚売りました。SUPER CLASSEというレーベルよりリリースし、全曲がブラジリアン・ミュージックのコンピレーションでした。 シュウヤはずっと前、1996年に彼がMONDO GROSSOと一緒にパリに来ていた際に、会いました。その後1999か2000年に、RAINER TRUBY (ライナー・トゥルービー)のパーティーで彼と再会し、その後ライナーをパリにブッキングしました。そのときに彼と友達になりました。再会したときに発覚したのですが、シュウヤは以前1996年に私と会ったことは、憶えていなかったようです。(笑)そのときの私はただの音楽好きでレコード・コレクターで、ジャイルス・ピーターソンやALEX FROM TOKYOなどがかける日本人アーティストの曲を聴いていて、ファンとして挨拶をしただけだったからです。その後2007年シュウヤのために、ヨーロッパでのDJツアー (UNITED LEGENDSリリース・ツアー)を手掛けました。長年に渡り連絡を取り合い、親友になりました。 日本のクラブジャズ/クロスオーバーのシーンは、素晴らしいと思いますし、日本のクラブジャス・カルチャーが大好きです。残念ながらパリではそのようなシーンはありません。ヨーロッパでは、ロックなどのトレンドな音楽は人気がありますが、いろんな種類の音楽は知りません。またパリではクラブジャズをプロモートしている組織は、とても小さいです。クラブジャズをパリでいろいろなクラブでプロモートするために新しいメンバーを加え、「CLUB JAZZ COLLECTIVE」というチームを始めました。日本はクラブジャズやクロスオーバーに関して、ベストの国だと思っています。

(その他のジャンルを含めた)日本のクラブシーンは、規模がとても大きいですね。そして様々なジャンルの音楽が楽しめます。メジャーなヒップホップもあれば、アンダーグラウンドなヒップホップもあり、メジャーなテクノもあれば、アンダーグラウンドなテクノもあり、ハウス、クロスオーバー、ジャズ、ソウルもかける。だから、いい音楽がたくさん聴ける。若い世代も当たり前のように、ジェームス・ブラウンを知っていたり、とにかく文化が広い。大きなクラブもあれば小さなクラブもあり、どこも集客していて、しかも細分化されているように思います。フランスやヨーロッパとは違いますね。第二次世界大戦後、教育の影響もあるのではないかと思います。 DJでは時々CDもプレイしますが、重度のレコード中毒ですね。(笑)13歳のときに、ソウルのネタを使っているヒップホップの曲を聴いたとき、「とてもかっこいい!」と思ったことがきかっけです。その1、2年後、私の兄が好きだったヒップホップの曲の元ネタのレコードをくれました。そこでヒップホップはサンプルを使って作られていることを知りました。それは私にとってはまさに革命で、「自分も絶対、これをやるんだ!」と思いました。その経験が入り口になって、レコードを集め始めました。CDと違うのは、レコード自体のデザインの良さや、大きくて手で触れられるところですね。ジャケットがいいのに中身が最悪みたいなやつがあったり、ジャケットが最悪なのに中身がよかったりして、面白いですね。つまり“オタク”です。(笑) あまり好きではないですね。しかし受け入れなくてはなりませんね、時々ダウンロードからも収益を得ていますので。個人的には、自分はダウンロード世代ではなく、アナログレコードやCDの世代の人間です。ダウンロードはしませんね。私と音楽との関わり方は、若い世代とは違います。アナログレコードやCDは形があり美しいです。この数年でCDは、なくなってしまうかもしれないと思っています。それはレコード会社にとってはたいへん大きな問題だと思います。 日本の文化には大変興味があります。昨日、車で3時間のところにある温泉に初めて行きました。ショウヘイと彼の奥さんと一緒でした。初めての体験だったので、驚きました。温泉という日本文化に触れることができました。それから日本の食べ物が大好きです。それからサービスがいいですね。店に入れば、皆が「いらっしゃませ」と言ってくれて、とても礼儀正しいです。フランスのお店では、誰も言いません。パリのお店でも礼儀を知りません。私はパリ生まれですが、パリには退屈してしまっています。私は、会社を経営しているので、20時間だとか15時間だとか、自分の会社のために働かなくてはなりませんが、フランス人は日本人のように働き者ではないですね。 自分の考えや自分の気持ちに、正直でいて下さい。それは、自分の人生のモットーで、とても重要だと思っています。 また自分の直感に正直でいて下さい。そして、“ENJOY THE MUSIC!!”
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