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Osamu M & Satoshi Fumi

Osamu M「02年頃だから、もう7年前くらいですね。

Satoshi Fumi 「トミイエさんを介して知り合った、という感じですね」 Osamu M「そんなに時間はかからなかったですよ。初対面から数ヶ月後
には始めてますからね。それに、Dubfire(イラン出身の人気DJ/プロデューサー。DEEP DISHとしての活動でも知られている)からの提言もあったんです。僕の楽曲がDubfireのプレイリストに入っていたり、フミ君はYOSHITOSHI(DEEP DISHが主宰するレーベル)からリリースしたり、親交があったんですよ。で、彼から“2人で一緒に制作してみれば?”っていうアドバイスを受けて」 Osamu M「かなり自然な形で制作は進んだんじゃないかな。リリースに関しても、1枚目(SWIFTからリリースされた“Opalescence”)からちゃんとしたレーベルから声が掛かったりで、いい具合に転がったというか」

Satoshi Fumi「実は家も近いんだよね。だからお互いに空いてる時間にどちらかの自宅スタジオで制作できる。その距離の近さは意外と重要だったのかもしれない」 Osamu M「明確な、というほどきっちり決め打ちはしませんね。2人でこういう方向性はどうか、っていう大きい枠組みだけ作って、そこから作業を始めていくスタイルです。土台となる16小節を一緒に作って、それを引き取って個人作業したり、ファイルを交換し合ったり」 Osamu M「困ったな……コンセプトがないことがコンセプトだったんだけど(笑)」

Satoshi Fumi「というのも、もともと今回は楽曲がたくさん出来たからそれらをまとめよう、という話で進んだものなんですよ。自分たちがDJでかけたいトラックだったり、自然な形で完成した曲ばかりなので、
そういう意味では現在の僕たちの考え方や音楽性が反映されていると思います」 Osamu M「それは非常にありがたいですね。CD作品として一枚通して聴ける作品としても機能してほしい、っていうことも実際考えていますし。加えて、全曲がDJユースであること。その2点は重要な要素だと思って作ったつもりです」 Osamu M「僕は後者じゃないかな。どちらかというとDJをする感覚に近いと思ってます。フロアの鳴りをイメージして、それを計算じゃなく、感覚的にやってる」

Satoshi Fumi「僕もそう。かなり経験則で作っているところがありますよ。とはいえ、それは手癖ってわけでもないんだけど。それはDJをしてフロアから得たものだったり」 Osamu M「まぁ、さっき話したように、そもそもアルバムを念頭に置いた制作スタイルではなかったので、どこからどこまでが制作期間か微妙なとこですけど……最初に作った曲が“Reminiscence”で3年くらい前の曲ですね」 Osamu M「それはかなり意識してますね。ただ今回のアルバムに収録されてる曲は5年とか10年経っても色褪せない楽曲だと自負してるので、そこだけに流されない耐久性は搭載されてるんじゃないかなと」 Osamu M「個性、でしょうね。自分たちの明確なカラー、個性はどんな技術論やそれ以外の要素にも勝ると思ってます」 Osamu M「難しいですけど、いろんなタイプのフロアを経験してきたことは皮膚感覚で糧になってるんじゃないかな」

Satoshi Fumi「どんな現場にも対応する柔軟性とかね。その経験ひとつひとつが糧になってるから、それがなかったら今作は出来上がってなかったと思う。それくらい重要ですよね。今回Funk D’Voidが参加してくれたってこともその表れだと思うし」 Osamu M「お客さんの熱量はやっぱりヨーロッパの方が高い気がしますね。逆にアップリフティングじゃないとなかなか踊ってくれなかったりもするから一長一短ですけど。DEEP DISHのパーティーでもディープな感じの選曲にしたら急に1/3くらいのお客が帰った、っていう話も聞いたし。その点、日本人は割と辛抱強いというかディープな流れでも踊ってくれますよね。それはタイプが違うとしか言い様がないけど」 Osamu M「彼が来日して一緒に新木場ageHaでDJした際に話してて“一緒に曲作ろうよ”みたいな流れになったんですよね。はじめはよくある社交辞令だと思ってたら本当に家に来たんですよね(笑)。だったらフミ君も呼ぼうと思って3人で作ったんです」 Osamu M「そうですね。近所の居酒屋に3人で行って、その後飲んだくれながら作りましたよ(笑)」 Osamu M「アイデアを出したり、曲作りの始めの1/3はシラフでやることにしてますよ。そこが一番の頑張りどころ(笑)。そこで頑張って夜も深くなると焼酎タイムですね」

Satoshi Fumi「どんどん効率が悪くなる(笑)。でも、今作のフロアライクな要素には有効なのかも。ある意味、パーティーに来てるお客さんと同じテンションで制作してるんだから(笑)」 Satoshi Fumi「リリース楽曲のクオリティは維持しながらも、息の長い活動をしていきたいですよね」

Osamu M「自分たちの楽曲を含め、リリースしたいアーティストはたくさんいるので、とにかくレーベルのカラーを踏まえた上で良い作品をこれからも出していきたいです。今後はこのアルバムからのシングルカットも考えているし、流行に左右されない個性のある良質な作品を提供していくつもりなので、ぜひ注目してもらいたいですね」