INTERVIEWS
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PRINS THOMAS

そう。このアルバムは 僕の音楽に対するエゴがつまったものだよ。自分自身はすごく満足していて、ほかのひとたちがどう評価するのかすごく楽しみだよ。 僕はトレーニングを受けたミュ−ジシャンではないからね。気づくとコードをふやすことに集中してるよ(笑)。それが影響しているのかもしれない。僕の音楽には、まだまだメロディやプログレッシブな部分が重要なんだ。CANとかHARMONIA(※ドイツの代表的なクラウトロックバンド)とかは、本当におもしろくてエキサイティングで、そして悲しいことに最近のロックミュ−ジシャンたちよりもよっぽど新鮮で斬新な音楽を作っていたと思う。昔のレコードなんかの、スタジオで収録されたときの楽器についた手垢まで目に浮かんでくるような、ちょっとしたギターの弾き間違いがいたるところに聴こえてきたりするときのアコースティックなサウンドが、すごく好きなんだ。人間が繰り返しのサウンドで限りなくマシーン的な音楽要素に近づけていこうという、そういう試みがすごく好きなんだ。くそまじめに聴こえるのに、次の瞬間にはものすごくばかばかしく聴こえる。そういうトリッキーなクラウトロックの感じがすごく好きなんだ。 制作時はとくにフロアを意識しなかったんだ。今回はDJとしての目線と、楽曲作りはまったく分けたね。相互に作用してないとはいえないけれども、DJとしての目線はほとんど関係ないよ。レコーディング中はレコ—ディング以外のことは考えてないんだよね。たいていはレコーディングしてしばらく経ってから、音源を使ってトラックを作るか作らないか決めるんだ。もしかしたら多くのひとがストレートな4つ打ちのディスコを期待しているのかもしれないけれども、今僕はドラムとギターの練習が本当に僕にとっては楽しいものなんだ。でもいわゆる「ダンスミュージック」も12インチでリリースはしていくけどもね。ドラムマシーンなんかは使ったけれども、それ以外の99%のサウンドは生楽器を録音したものだよ。使ったのは僕のスタジオに転がっていた太鼓とコンガ、ボンゴ、ギター、ベース、鉄琴、マラカス、タンバリンと、Rolandのアナログシンセ。それ以外は1曲だけNordleadのシンセを使ったな。 Hans-Peter(Lindstrom)が「Wendy not Walter」にシンセとして参加している。この曲はたぶん1番フロア向けトラックかな。「Sauerkraut」(ドイツ語でサワークラウト、キャベツの酢漬けの料理、クラウトロックの語源)にも少し彼が参加している。でも「Sauerkraut」が何かもの足りなかったんだ。それでTodd Terjeにも少し参加してもらったよ。 3ヶ月もかかっていないかな。全部オスロにある自分のK16スタジオで録音したよ。 時間がきたらやるよ。今は準備段階。「Prins Thomas Orkester」の企画があるんだ。でもFull PuppとInternasjonalの運営をはじめ、もうすでにたくさんのプロジェクトをやりすぎているからね。ヨーロッパ内では、もうすでにバンドとしてのブッキングオファーもきてるんだけど、急いでそれを実行したくはない。もしやるとしたら、絶対に見にきてね。 新しいことを始めるっていいよね。自分1人で何かをやるのってすごくポジティブなことだと思う。自分ひとりのエゴを自分勝手に発散できるからね!ソロ活動も本当に楽しいよ! ディスコは、音楽製作中にインスピレーションを受ける、もっとも重要な音楽の1つだけれども、自分にとって音楽そのものは世界中のあらゆるジャンルの音楽だと思ってる。Captain Beefheart、Walter Gibbons、Carl Craig、Pat Methenyとかね。 あはははは!!それはResident Advisorがフォトショップで作ったやつだよ。本当は「Adult Oriented Rock」って書いてあったんだけれどもね。もし自分の音楽をTシャツで表さなければいけないとしたら「universal boogie」って書いたTシャツを作るよ(笑)。 DJするときはレコードを選んだり聴いたりしたりするのにすごく時間をかけるよ。
小さいクラブで長くセットをやるのも、大箱で短くプレイするのも両方好きだよ。でも小さいパーティーでDJする場合には確実に変わったジャズとか、ABBAのB面とかはかけないと思うけどね。今はもう国ごとのパーティーの違いというのはなくなってきたね。2〜3年前なんかは国ごとにパーティーの違いがあったけれども、今はどんな国にもシーンはあるし、とくにどの国のパーティーがくだけてておもしろいとか、そういうのはないね。
ブラジルに2回いったことあるけれども、そのときはすごく印象的だった。食べ物や人との出会いにすごく感動したな。ホームレスの子供がそこら中にいる光景なんかには胸が痛んだけれども。Tim Maiaの経営するディスコ"Moo"はすごくいい場所だよ。 僕は最初からレコード業界にいた人間じゃなかったし、いまだに音楽でたくさん稼いでいる状態ではないから、なんて答えればいいのかわからないけれども。レーベルもやってるけれども、誰も雇ってないんだよ。DJを始めたのがいつだったかはよく覚えてないんだよね。DJはずっとやっていたから。でもたぶん80年代の半ばかな。本格的にはじめたのは93年くらい。楽器はもっと小さいころからやっていたね。僕の最初のトラック、僕の古くからの友達と一緒に作った曲ha,
2002年に香港で初のバイナルリリースとしてリリースされたんだ。そんなに昔のことじゃないよね。 Pat Metheny、Michael Rotherとか、たくさんのホワイトレーベルのものをランダムに聴いていたんだ。Ali Farka Tour & Toumani Diabatや Vangelis「dragon」とか。影響を受けたものは特定できないけど、いろんな種類の音楽を聴いたり、本を読んだり、旅行したり、僕の息子と一緒に遊んだり、いろんなことが僕をインスパイアしてくるよ。好きなレコードをあげてくれといわれたら、たぶん70年代のものを中心に、60年代、80年代、90年代、数年前のものもあるかな。 ali farka tour & toumani diabat - ali & toumani(world circuit 2009)
caetano veloso - qualquer coisa(philips 1975)
dungen - ta det lugnt(subliminal sounds 2004)
the zombies - odesseyand oracle(reportoire 2001 re-issue)
gabor szabo - dreams(skye 1968)
vannier/gainsbourg - cannabis OST(mercury 1970)
serge gainsbourg - histoire de melody nelson(light in the attic 2009 reissue)
the rascals - peaceful world(cbs 1971)
the grateful dead - live/dead(wb 1969)
pat metheny group - still life(talking)(geffen 1987)
panda bear - person pitch(paw tracks 2007)
haruomi hosono - hosono box(1969-2000)(daisyworld discs 2000)
nicks & buckingham - buckingham nicks(polydor 1973)
michael rother - sterntaler(sky 1978)
michael rother - katzenmusik(sky 1979)
the beach boys - sunflower(caribou 1970)
captain beefheart and his magic band - mirror man(buddah 1970)
captain beefheart and themagic band - shiny beast(virgin 1980)
vangelis - the dragon(charly 1981 reissue)
steely dan - greatest hits(1972-1978)(abc 1978) DJとしてはもちろん断然アナログだよ。便利なものではないけれども、自分が物覚えついたころから使っているフォーマットだからね。 この街ではぜんぜんパーティーに行かないんだ。オスロにはすごくいいバーやいい音楽が流れるクラブもあるけれども、オフの日は家でゆっくりしてたいからね。"Villa and Bl"なんかはいいクラブだよ。Blでは毎月"Full Puppナイト"をやっているから、友達なんかが来たら、そこに連れていくね。オスロはすごく小さい街だけれども、クラブやバ−のシーンはすごくいいよ。オスロのクラブには若い子から年配の人までいろんなジェネレーションのお客さんが集まってくるんだ。だから必然的に音楽も偏っていないし、みんなジャンルにこだわらずにいい音楽を求めてくる。だから、古い新しい音楽、テクノ、ポップにかかわらず、音楽に聴き入ったりもせずに、踊り続けてパーティーを楽しんでいる人もたくさんいるしね。本当に自分と同じ年の人とかそれ以上の年齢の人もたくさんパーティに来ているよ。そういえば、自分はそんなに年取ってないんだよね。まだ35歳なんだよ。でも15歳の子供がいることを考えると、そんなに遊びまわってたりもしたくないけどね。 このアルバムには収録されていない、フロア向けの12インチがあるよ。Full PuppとInternasjonalからリリース予定の作品がたくさん控えているよ。