INTERVIEWS

Futurecop!

僕たちは同じ大学の学生で、2人とも80年代の漫画やアニメ、映画やサイエンスフィクション、ファンタジー、そして90年代初期の子供向けのTVにはまっていたんだけど、大学時代は、僕はエモ/パンク系のバンドをやっていて、ピーターは地元のクラブDJだった。一緒に音楽を作りはじめるようになったのは、大学を卒業してからなんだ。僕が家に引きこもって、自分の大好きな80年代のサウンドを作り出そうと、REASONと壊れたMIDIコントローラーで悪戦苦闘して作った曲をピーターが聴いて、すぐに一緒にやろうって話になったんだ。 大きく括るならエレクトロDJなんだろうけど、彼のセットリストは、ポップな要素をなにかしら持っているものばかりが並んでいるよ。それを今の時代にあった形で表現するんだ。かっこいいとかクールだとかいう理由で音楽を好きな人が増えているけど、僕らにはわかっているんだ。結局はみんなポップミュージックが好きなんだよ。彼のDJは今でもおもしろいよ。JusticeやDaft Punkなんかがかかったあとに、WeezerやStan Bush、A-Haがかかったりするからね。 そうだね、怖いくらいに。2007年の終わり、2008年の初めだったかな?僕らのMyspaceが有名なブログで紹介されて話題になったのがきっかけだったんだけど、それからすぐに世界中をツアーするようになって、僕たちのEP「The Unicorn and The Lost City of Alvograth」は、Fatboy Slimの主催する"Southern Fried"と、LAの"IHEARTCOMIX"からリリースされた。僕たちが自分たちのために作っていた音楽は、いってみればオタク的かつ内向的なプロジェクトで、それがこんなにも多くの人に受け入れられたことは本当に衝撃的だったよ。そして、インターネットの力も思い知らされた。年齢層を問わず、いろんな人たちに受け入れてもらえたのは、きっと人が自分たちの子供時代とリンクできるのが大きな理由なんじゃないかな。 すべてを挙げたらキリがないけど、僕らがアニメーションにはまるキッカケになったのは、「AKIRA」と「機動戦士ガンダム」、それと80年代のアメリカの漫画「Thundercats」だね。 作曲に関しては、まず自分たちの表現したい感情を象徴する80年代の映画や漫画を発見しることからはじめるんだ。変なやり方だろ?(笑)ソフトはREASON、Logic、ableton Live。ハードシンセのRoland Juno 106、KORG MS2000も使ってる。今回のアルバムでは、生のドラムやギターも使っているよ。 僕たちが表現したい感情を出せる人を選んでいるよ。みんなツアーで知り合った友達ばかりだけど。日本盤のボーナストラックになってる「Hey Hearthrob」に参加してくれたYo Majestyは、彼女たちがメールで連絡をくれた実現したんだ。僕たちのトラックが好きで、ラップをしたいってね。インターネットの力にも感謝しているよ。 これもきりがないけどFuneral for a FriendのMatt Davies、3OH!3、Taylor Swift, Rivers Cuomo(Weezer), Passion Pit, Stan Bush, R.E.M.(Michaelの声はたまらないね)、Kenny Loggins, Crystal Castles, Family Force 5, Enter Shikari, I Set My Friends on Fireとか。まだまだいるけどね。 どれもこれもスペシャルなものばかりだったけど、強いていうならLAでのギグがベストかもね。環境と天候が大きく影響していた気もするけど、LAでの僕たちの音楽は本当にいい感じだったよ。3OH!3とも一緒にやれたしね。お客さんも最高にクレイジーだった。最近はバンドスタイル(ギター、ベース、ドラム、ボーカリスト、MC)でライブをやっているんだけど、そのせいもあってか本当にお客さんも喜んでくれて最高だったな。 今のシーンはとても活発だといえるだろうね。まるで生きているみたいにね。だけど、その多くはハードなもので、僕たちはポップなものをダンスシーンに取り戻そうとしているんだ。数年前にMyloがやったみたいにね。80'sのシンセに傾倒している僕たちの音楽は、相当ポップによっているダンスミュージックだし。そもそも、つい最近まで僕はダンスミュージックをまったくといっていいほど知らなかったこともそれに影響しているのかな。ピーターはずっとダンスミュージックが好きだったみたいだけど。そんな2人がやっているからFuturecop!はジャンルに当てはめにくいってよく言われるんだろうね。 Myspaceを通して知り合ったんだけど、とても才能にあふれたアーティストだね。ほぼ毎日Myspaceはチェックしていたけど、その中でも彼らはピカイチ。今回「Transformers (Into the Future)」のリミックスをやってくれたKiyoshi Sugoもすばらしい才能の持ち主だったし、日本のアーティストとは、今後もコラボレーションしていきたいと思っているよ。 みんなを、まるで10歳に若返ったかのように踊らせることかな(笑)