3回ともWOMBでやったんだけど、僕にとってWOMBは正直に言って世界でもっともいいクラブの1つだと思うよ。WOMBほどハイレベルなクラブは世界でも5本指で数えられるほどしかないと思う。東京は世界有数の街だっていうロケーション的な魅力も当然あるし、WOMBに集まるクラウドの前では、幅の広いセットをプレイできるからさ。それに「Phazon Sound System」の音は本当にすばらしい！ 僕の経験では、世界のクラブの8割では、1つのジャンルやスタイルだけで終始することが多くて、あまり自由にプレイできないんだ。でも、日本のクラウドは本当にありとあらゆる音を偏見なく聴いてくれるし、楽しんでくれるんだ。日本には本当に音楽好きでものすごく詳しい人が多いよね。
そうそう、あまり知られてないかもしれないけど、東京には世界のどこ行っても見つからないレコードがたくさんあるんだよ！ うん、そんなこんなで東京でプレイすることはとにかく楽しいし、大好きだよ！
そうだね。僕はもともとコンピューターとITを使ってたことがきっかけでDJを始めたこともあって、暇な時はたいていインターネットを使って世界のミュージックシーンのさまざまな音やDJ、プロデューサーなどについて調べてるんだ。インターネット上で彼らとのネットワークを築いていることもあって、今なにが、どこではやっているかとかもわかるし、珍しい音や誰も聴いたことのない音も手に入るんだよ。だからそういう曲も混ぜながら、とにかく1つの音には囚われないようにするつもりだよ。今日のロングセットでは、最初の2時間くらいはディープな感じのウォームアップでフロアをアゲていき、そこから徐々にファンキーハウスなんかを入れて、みんながダンスしだすような感じにしていこうと思ってる。で、クラウドとの一体感が高まって来た頃合いをみて、エレクトロサウンドを入れていく予定だね。
最近はホントにエレクトロサウンドがはやっていて、レコードもたくさん出てきてるけど、そのほとんどはあまりクォリティーが高くない気がする。だけど、僕が使うレコードは、20年前にKraftwerkが作っていた音を現代風にアップデートしたような感じの本当にクォリティーの高いパワフルなトラックなんだ。そうした音を1時間くらいはプレイしたいね。
あと、僕が得意とするファンキーハウス、ファンキープログレシッブももちろん入れるつもり。世界中をツアーして感じたことなんだけど、どこへ行ってもこのファンキーサウンドへのリアクションは一番大きいね。だからファンキーは最後に持っていくかも。
とにかく音作りに専念したいと思っているよ。もう5年もフルタイムDJとして週2～3回のペースでDJをしているけど、この生活をいつまでも続けたいわけではないんだよね。 僕の最大の目的は音楽プロデューサーとしての仕事だからね。とにかく音楽を作りたいんだよ！
クラベリア読者のみなさん、今晩来てくれる人には、とにかく楽しんでもらえることを願っているよ。来れなかった人たちは、僕のウェブサイトにダウンロードできるセットを用意しているので、ぜひ見てください。サンキュー！
