- ロンドンの若い世代は今日明日ばかりを追いかけて、常に先へ先へと進んで行くことに関心が集中し過ぎているような気がする。 -
- まずは2011年の『A Wha' Him Deh Pon』以来となるソロ2作目のリリース、おめでとうございます。DJ、ツアー、制作やリミックスなど、この4年間は主にどのようなところに重点を置いて活動をされていたのでしょうか?
最初のレコードのあともコンスタントに制作は続けてきた。あと<2000Black>が仕切り直しというか、またいろいろとリリースを始めるようになって、そっちの切り盛りにも結構時間を割いていたかな。DJもやっていたけど、意識して以前より頻度を落とすようにしていた。毎月見れるし今日じゃなくてもいいかな、という風にはならないほうがいいかなと思ってね。
- ここ最近は<Eglo>や<Sound Signature>、FaltyDLの<Blueberry>など、<2000Black>以外のレーベルでのリリースも増えています。彼らとはどのようにして知り合ったのでしょうか?Theo Parrishとは長い付き合いかと思いますが。
そうだね。Theoと知り合ったのは90年代だったから、もうずいぶんと時間が経っている。Theoだけじゃなくデトロイトの連中とは仲良くさせてもらっているよ。Kevin Saundersonが<Reinforced>初期の音源を<KMS>でリリースしてくれていたりしたこともあって、デトロイトには早くから行っていたんだ。91年とか92年だったかな。当時デトロイトでプレイする外国のDJはまだあまり多くなかった。<Eglo>とはラジオを介してつながった。Floating Pointsと共にレーベルを共同経営しているAlex Nutが彼の番組のゲストに僕を呼んでくれたんだ。そこでいろいろと未発表のマテリアルをかけていたらそれを気に入ってくれて「ぜひ<Eglo>で曲をリリースしてもらえないか?」と言ってくれた。FaltyDLとはニューヨーク時代に知り合った。新しくレーベルを始めるから曲を提供してもらえないかと持ちかけられてね。
- Cousin Cockroach「This Ain't Tom & Jerry」の再発はちょっとしたサプライズでした。もとは2002年に<Bittersweet>でリリースしていたものですよね。あなたの過去の音楽が若い世代の間でこのようにして再び注目を集めることについてはどのような感想をお持ちですか?
驚きというか、本当を言うとちょっと複雑な気分だった。ロンドンの若い世代は、あまり昔の音楽をさかのぼったりしないんだよね。歴史を知ろうとしないというか。今日明日ばかりを追いかけて、常に先へ先へと進んで行くことに関心が集中し過ぎているような気がするんだ。少しだけ立ち止まって過去を振り返ってみたら、「This Ain't Tom & Jerry」みたいな音楽で彼らの興味を引きそうなものは他にもたくさんあると思うんだけど。
- まずは2011年の『A Wha' Him Deh Pon』以来となるソロ2作目のリリース、おめでとうございます。DJ、ツアー、制作やリミックスなど、この4年間は主にどのようなところに重点を置いて活動をされていたのでしょうか?
最初のレコードのあともコンスタントに制作は続けてきた。あと<2000Black>が仕切り直しというか、またいろいろとリリースを始めるようになって、そっちの切り盛りにも結構時間を割いていたかな。DJもやっていたけど、意識して以前より頻度を落とすようにしていた。毎月見れるし今日じゃなくてもいいかな、という風にはならないほうがいいかなと思ってね。
- ここ最近は<Eglo>や<Sound Signature>、FaltyDLの<Blueberry>など、<2000Black>以外のレーベルでのリリースも増えています。彼らとはどのようにして知り合ったのでしょうか?Theo Parrishとは長い付き合いかと思いますが。
そうだね。Theoと知り合ったのは90年代だったから、もうずいぶんと時間が経っている。Theoだけじゃなくデトロイトの連中とは仲良くさせてもらっているよ。Kevin Saundersonが<Reinforced>初期の音源を<KMS>でリリースしてくれていたりしたこともあって、デトロイトには早くから行っていたんだ。91年とか92年だったかな。当時デトロイトでプレイする外国のDJはまだあまり多くなかった。<Eglo>とはラジオを介してつながった。Floating Pointsと共にレーベルを共同経営しているAlex Nutが彼の番組のゲストに僕を呼んでくれたんだ。そこでいろいろと未発表のマテリアルをかけていたらそれを気に入ってくれて「ぜひ<Eglo>で曲をリリースしてもらえないか?」と言ってくれた。FaltyDLとはニューヨーク時代に知り合った。新しくレーベルを始めるから曲を提供してもらえないかと持ちかけられてね。
- Cousin Cockroach「This Ain't Tom & Jerry」の再発はちょっとしたサプライズでした。もとは2002年に<Bittersweet>でリリースしていたものですよね。あなたの過去の音楽が若い世代の間でこのようにして再び注目を集めることについてはどのような感想をお持ちですか?
驚きというか、本当を言うとちょっと複雑な気分だった。ロンドンの若い世代は、あまり昔の音楽をさかのぼったりしないんだよね。歴史を知ろうとしないというか。今日明日ばかりを追いかけて、常に先へ先へと進んで行くことに関心が集中し過ぎているような気がするんだ。少しだけ立ち止まって過去を振り返ってみたら、「This Ain't Tom & Jerry」みたいな音楽で彼らの興味を引きそうなものは他にもたくさんあると思うんだけど。
- Kaidi Tathamは僕が頭のなかで描いたスケッチを現実のものにしてくれる、大切な存在だよ。 -
- 新作の制作はいつスタートしたのでしょうか?何かきっかけのようなものはありましたか?
いくつかの曲は2012年には作り始めていた。去年作ったものもある。また新しいレコードを作ろうと思ったのは、いろいろとアイデアも湧き上がってきて、いい曲を作ってそれらをファンのみんなと分かち合うことができたら嬉しいなと思ったからさ。あと、リリースの間隔を5年も開けたら忘れられちゃうからね。新曲はコンスタントに出していかないと。
- 前作ではたくさんのシンガーを起用していましたが、今回はSharlene Hectorひとりですね。なぜこのようなかたちになったのでしょうか?またSharleneはどのような歌手ですか?
多くのシンガーをフィーチャーすると、どうしてもコンピレーションのように見えてしまうところがある。前回はそれでよかったけど、新作ではまた違った見せ方、新しいアプローチをしたいと思ったんだ。Sharleneはゴスペル出身で、とても才能豊かな歌手だよ。
- 現在はロンドンに拠点を戻されているのでしょうか?制作はどのように進められましたか?
そうだね。今はもうロンドンに戻っている。なのでレコーディングはとてもスムーズにいったよ。他のプロジェクトもいくつか同時進行していていろいろと忙しかったけど、追い込まれているような感じは全くなかった。タイミングを見ながら時間を見つけて、それぞれのプロジェクトを進めていくなかで、このレコードもできあがった感じだったね。
- Mark force(Bugz In The Attic)が参加している曲もありますね。彼とは現在もよくコラボしているのでしょうか?
残念ながら、以前と比べたらそうでもないかな。本当はもっと一緒にできたらと思っているんだけどね。ふたりとも予定が詰まっていて、なかなかスタジオを共にする時間を作ることができないんだ。でも未完成のデモ音源はたくさんあるんだよ。いずれはきちんと時間を取って、それらをフィニッシュさせたいとは思っている。
- Kaidi Tathamについても聞かせて下さい。あなたにとって彼はどのような存在ですか。
Kaidiは、僕が頭のなかで描いたスケッチを現実のものにしてくれる。常に僕のパフォーマンスを向上させてくれる、大切な存在だよ。
- ブラックミュージックは偉大だ。大事なのは、それをいかにして継承していくかということだ。 -
- ジャングル、ドラムンベースやブロークンビートなど、時代と共にさまざまなビートを作ってきたかと思います。あなたが現在やっていることをご自身で定義されるとしたら、それはどのようなジャンルになるのでしょうか。
ジャンルは関係ないかな。僕がこれまでに辿ってきた歴史、そして現在やっていることが全てを物語っている。それをどう呼ぶかということに関しては正直なところ興味がないし、そういうのはあまり好きではないんだ。ジャンルやトレンドはどうでもよくて、ただひとりのプロデューサーとして見てもらえたらうれしいね。
- 現在進行形のUKソウル、という表現が当てはまるかはわからないのですが、あなたの音楽には本当にさまざまな要素が詰まっていて、その混ざり具合によって、Dego固有のムードのようなものが醸し出されているような気がします。
ジャマイカとアフリカに自分のルーツがあるのは間違いない。僕は、自分が作っているのはブラックミュージックだと思っている。ドラムとベースがリズムを刻み、やがてグルーヴが生まれる。それがソウルというものなんじゃないかな。ブラックミュージックは偉大だ。大事なのは、それをいかにして継承していくか、ということだ。安易なかたちで「アーバン」として消費しようとするのはナンセンスだ。
- <2000Black>の今後のリリース予定についても教えていただけたらと思います。
Tatham, Mensah, Lord & Ranks名義での新しい12”シングルが間もなくリリースとなる。そのあとShokazuluも予定されている。他にも、過去のリリースで売り切れとなってしまったものの再プレスがいくつか進行中だ。ヴァイナルは最近よく売れているね。
- これまで何度も日本をツアーされているかと思いますが、特に思い出に残っていることはありますか?また今回のツアーについても一言お願いします。
1996年に初めて日本に行って、それからは定期的に何度もツアーしているから思い出はたくさんある。そんな中で、ひとつ特に強く印象に残っている出来事があるんだ。2011年の来日で「DOMMUNE」に出たんだけど、このとき15歳の女の子がお母さんと一緒に遊びに来てくれたんだ。彼女はまだクラブに遊びに行ける年齢ではなかったからね。あんなに若い子が僕の音楽を聴いてくれているということに、ただただ勇気づけられた。大きな希望を持つことができたし、いろいろと触発されるものもあった。そんな素晴らしい日本の仲間たちとまた共に時間を過ごすことができるのを、本当に楽しみにしているよ。美味しい料理とみんなの笑顔が待ち遠しいね。
- Event Information -
タイトル:DEGO Japan Tour 2015『The More Things Stay the Same』 Release Party!
開催日:9月4日(金)
会場:代官山“AIR”
時間:22時
料金 : 10PM | ¥3,500 w/f ¥3,000 AIR members ¥2,500 Under 23 ¥2,500 Before 11:30PM ¥2,000
出演:DEGO (2000Black | 4hero | from UK), KYOTO JAZZ MASSIVE (Shuya Okino & Yoshihiro Okino), 77 KARAT GOLD (grooveman Spot & sauce81), DJ IZM. (STAX GROOVE | JAZZY SPORT), Jazzy Sport Dancers, MR.TIKINI (OSIRIS DCLXVI), A Taut Line (Greeen Linez | Diskotopia), Fujimoto Tetsuro (cosmopolyphonic), ZuKaRoHi (ブロークンビーツ酒場), Sayuri (Destination), mo2 (Smile Village), Shade Sky (Wax Poetics Japan), YUKARI BB, MIDORI AOYAMA, J M S KHOSAH, TOSHIMITSU “TIGER” TAKAGI (NXTDOOR), HIROTAKA ISHIGAKI
■clubberia page
http://www.clubberia.com/ja/events/240965-DEGO-Japan-Tour-2015/
タイトル:DEGO Japan Tour 2015『The More Things Stay the Same』 Release Party!
開催日:9月5日(土)
会場:京都“Club METRO”
時間:22時
料金 : 前売¥2,500 ドリンク代別途 当日¥3,000 ドリンク代別途 早割¥2,000 ドリンク代別途
出演:DEGO (2000black/4hero,from UK), SHIN KOKAWA solo(jizue), HAL (collect.apply), Masaki Tamura (Do it JAZZ!/BOSSANOVAunderground), SHINYA(BUTTER/JAPONICA), Naoki Yoda (JAPONICA),
KEISUKE(VINYL&SHOWCASE)
■clubberia page
http://www.clubberia.com/ja/events/241729-DEGO-Japan-Tour-2015-The-More-Things-Stay-the-Same-Release-Party/
タイトル:DEGO Japan Tour 2015『The More Things Stay the Same』 Release Party!
開催日:9月6日(日)
会場:広島“Bar edge”
時間:後日発表
料金 : 後日発表
出演:DEGO (2000black/4hero,from UK), andmore
■clubberia page
http://www.clubberia.com/ja/events/241730-DEGO-Japan-Tour-2015-The-More-Things-Stay-the-Same-Release-Party/
タイトル:DEGO Japan Tour 2015『The More Things Stay the Same』 Release Party!
開催日:9月11日(金)
会場:大阪“CIRCUS”
時間:21時
料金 : ADV ¥2,000 DOOR ¥2,500
出演:DEGO (2000black/4hero,from UK), Yoshihiro Okino (Kyoto Jazz Massive / Especial Records), Jimbo (Raw Deal), Mightwhales (Satellite), Yoshihisa Fujii (Freedom Time), Takaharu Furutani (Freedom Time / digmeout ART&DINER), Kohji Matsuda (Seditional Jazz), Koichiro Murakawa (Satellite), Taihei Koyama
■clubberia page
http://www.clubberia.com/ja/events/241166-DEGO-JAPAN-TOUR-2015-THE-MORE-THINGS-STAY-THE-SAME-RELEASE-PARTY/
タイトル:DEGO Japan Tour 2015『The More Things Stay the Same』 Release Party!
開催日:9月12日(土)
会場:高知“Music cafe BEAT”
時間:後日発表
料金 : 後日発表
出演:DEGO (2000black/4hero,from UK),andmore
■clubberia page
http://www.clubberia.com/ja/events/241731-DEGO-Japan-Tour-2015-The-More-Things-Stay-the-Same-Release-Party/