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9月は渋谷がジャズに染まる!? 日本最大級のジャズフェス「東京JAZZ」が渋谷にやってくる


文:Yanma(clubberia)
写真提供:東京JAZZ



 2017年9月1日、2日、3日に東京・渋谷で日本最大級のジャズフェスティバル「東京JAZZ」が開催される。この「東京JAZZ」は、2002年に味の素スタジアムで初開催。以降毎年開催され、2006年からは、東京国際フォーラムとCotton Clubで開催されていた。昨年は約8万人もの来場者を記録しているジャズフェスティバルだ。今年から「東京JAZZ」が渋谷に場所を移し開催される。今年の会場は、NHKホール、WWW/WWW X、代々木公園ケヤキ通り。さらに、渋谷のいたる所で「東京JAZZ」の名のもとにライブが行われ、渋谷がジャズに彩られることとなる一大イベントだ。渋谷での開催には、若い世代にもジャズに触れてほしいという意図があると思われるが、それを表すかのように、本フェスでは、気軽にジャズライブに触れられる企画が目白押しなのである。


無料でハイレベルな演奏が楽しめるエリア有り!


 この「東京JAZZ」、嬉しいことに無料エリアがある。まず代々木公園ケヤキ通り。無料エリアと侮るなかれ。このエリアには、これから活躍が予想される世界中のカミングアップのバンドがよく出演しているのが特徴。また、2015年に東京国際フォーラムのホール、いわばメインステージに出演した、ニューヨーク市在住の若手ミュージシャンによる日米混合バンドNew Century Jazz Quintetが登場する。
 
 そして、ここからが渋谷に移ってからの新しい試み。もちろん、無料で楽しめる。まず、渋谷センター街でジャズパレードが2日と3日に行われ、2日には、パレードのオープニングセレモニーがハチ公前広場で開かれ、ここでもライブが。さらには、東急百貨店本店前には特設ステージが組まれる。休日の渋谷、しかも街中でのジャズライブ。どのような反応があるのか、とても興味深い。もうひとつ変わったライブエリアがある。なんと東京メトロ渋谷駅構内でも特設ステージが組まれる。反響音がどうなるか気になるところだが、それも含め楽しみな取り組みだ。



NHKホールでは、ジャズレジェンドたちによる夢の共演が!
 
 本フェスのメイン会場は、NHKホール。そう、紅白歌合戦と同じ舞台でジャズライブが繰り広げられる。席数は3000強。ステージから最後部座席は50m。チケットの売り切れているものもあり、8月23日現在では全6種類ある券種のうち、2種類しか残っていない人気ぶり。それもそのはず、このステージには、Chick Corea、山下洋輔といった世界的ピアニストや、ドラマーのSteve Gaddといったジャズに明るくなくても、名前は聞いたことがあるレジェンドたちが多数出演する。下記にオススメのプログラムを挙げておく。
 
[9月2日(土)昼公演]
山下洋輔 寿限無2017 with 坂井紅介、小笠原拓海、渡辺香津美、菊地成孔、類家心平、OMSB


山下洋輔が1980年代に残した意欲作『寿限無』を現代に蘇らせるライブ。ラッパーのOMSBがどのように関わってくるかも見どころ


ゴーゴー・ペンギン

ジャズをベースにクラシック、現代音楽、ポストロック、テクノ、ダブステップなどの要素をミックスさせた新世代ピアノ・トリオ。今、観ておくべきバンドのひとつ。


THE COREA / GADD BAND

前述したジャズ界のレジェンド2人が率いるスーパーバンド。Steve GaddはWONKのARATAがドラムを始める切っ掛けとなったミュージシャン。


[9月3日(日)昼公演]
JAZZ100年プロジェクト directed by 挾間美帆 with デンマークラジオ・ビッグバンド featuring リー・コニッツ、日野皓正、山下洋輔、リー・リトナー、コーリー・ヘンリー、トレメ・ブラス・バンド、アモーレ&ル

ジャズ100年を祝い、豪華ゲストが「Sing, Sing, Sing」、「聖者の行進」などジャズの歴史を紡いできた名曲を披露。


今、観ておくべきバンドが勢揃い。リアルタイムのジャズが楽しめるWWW/WWW X

 ジャズ界のレジェントたちが出演するNHKホールに比べて、WWW/WWW Xでのプログラムは、リアルタイムのジャズを楽しめることが特徴。鼎談も掲載したTRI4TH、WONK、fox capture planの出演もココ。またNHKホールが椅子に座った状態での観覧だがこちらはスタンディング。ステージ前まで行けば、ミュージシャンの表情やテクニックまで間近で楽しむことができるのも嬉しいポイント。注意事項は、ひとつのバンドが終わったら出ないといけない入れ替え制なので、お気をつけて。こちらもオススメのプログラムを下記に挙げておく。。
 
 
[9月1日(金)WWW X]
Selim Slive Elementz featuring 小川隆夫 (g, producer) 平戸祐介[quasimode] (key, Musical Director) 元晴 [ex.SOIL&”PIMP”SESSIONS] (sax) 栗原健 [mountain mocha kilimanjaro] (sax) 小泉P克人 (el-b) コスガツヨシ [cro-magnon] (g) 大竹重寿 [cro-magnon] (ds) 西岡ヒデロー [Conguero Tres Hoofers] (per)


日本のシーンで活躍するミュージシャンが集結し、マイルスがいま、生きていたら、こんな音楽をやっているのでは?をテーマにライブを披露。


[9月1日(金)WWW X]
WONK


日本の音楽シーン全体で今、もっとも旬なエクスペリメンタル・ソウル・バンド。今年はサマソニにも出演し大躍進中。


[9月2日(土)WWW]
TRI4TH


2017年のネオ・ハードバップ・バンド。迫力あるライブパフォーマンスで話題なので、是非とも前列でみたい。


9月2日(土)WWW X
The Room Night at WWW X

今年25周年を迎える渋谷の老舗クラブThe RoomがThe Room All Starsを結成。歴代The Roomのヒット曲の中からジャズ/フュージョンの名曲を厳選し生演奏する。


9月3日(日)WWW
コーリー・ヘンリー & The Funk Apostles


2度のグラミー賞に輝いたスーパーバンド、スナーキー・パピーのコアメンバーとして活躍した鍵盤奏者。彼が、ファンク、ジャズ、ソウルを融合させ、次世代ファンクバンドとして登場。


[9月3日(日)WWW X]
fox capture plan


現代版ジャズロックを掲げるピアノ・トリオ。歌心溢れるメロディアスな楽曲と情熱的な演奏で人気。


 開催まであと1週間。NHKホールで座りながらレジェンドの演奏に耳を傾けるもよし、WWW/WWW Xでミュージシャンとともに体を揺らし楽しむもよし、代々木公園ケヤキ通りをはじめ無料エリアで、まずはジャズの生演奏に触れてみるもよし。9月1日、2日、3日は、ジャズで彩られる渋谷を楽しでみてはいかがだろうか。
 
■東京JAZZ公式サイト
http://www.tokyo-jazz.com/jp/