テクノロジーの発展で音楽のデータ容量もどんどん大きくなっているが、その流れに逆行したコンセプトのアルバムを、ハンブルグ在住のアーティストRemuteがリリースした。なんと新しいアルバムはフロッピーディスクと7インチレコード。なぜ、2009年頃から生産・販売終了が相次いだフロッピーディスクでのリリースだったのか?
Remuteが音楽を始めたのは、レイブやフェスティバルではなくゲーム音楽だった。5歳のとき、両親からコモドール64(コモドール社が1982年1月に発表した8ビットホームコンピューター)をプレゼントされ、フロッピーディスクのゲームで遊んでいた。当時ゲームを立ち上げるのにコードを入力し、長い時間待たなければななかったというが、古き良き時代のゲームサウンドに強く惹かれていったのがきっかけのようだ。
今回のアルバムのタイトルは『Limited』、タイトルからも分かる通りコンセプトは「データを減らす」。アイデアも極限までそぎ落とし、フロッピーディスクにも合うようにミニマム化したとのこと。使用したフロッピーディスクのサイズは1.44MB。そのなかに6曲を収録している。そのため、modという今ではもう使われてない古いファイル形式を採用。mod は、mp3やwavのように記録されるわけでなく、リアルタイムで音が作れるため、ファイルサイズは小さいけれど、音はあまり劣化しないそうだ。OpenMPT, foobar2000 or WinAmpといったソフトウェアプレイヤーを使えば、今あるコンピュータでも再生できる。なお本アルバムはフロッピーディスクに6曲、7インチレコードに4曲のセット販売されているほか、データでの購入も可能。
Remute 『Limited』
https://remute.bandcamp.com/album/limited
参照
https://thevinylfactory.com/news/remute-new-album-floppy-disk/
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