2022年9月から10月にかけてリリースされた日本人アーティストによるリリースを5タイトルピックアップ。テクノからエクスペリメンタル、そしてアンビエントまで、多彩なエレクトロニック・ミュージックをご紹介。
from A to Z⬇︎
Atoris『Sea & Forest』
「Kankyō Records」を運営するアンビエント作家 H.Takahashiとグラフィックデザイナーの Yudai Osawa が2019年に結成し、その後 Kohei Oyamada をメンバーに迎えたライブユニット「Atoris」が、アメリカ・ポートランドのインディーレーベル「MOON GLYPH」から新作カセット作品をリリース。架空の惑星の海と森の生物を想像して作られたというロングトラック2曲で構成される本作は、テーマの通り未知の惑星を散歩しているかのようにゆっくりと情景が変わっていく内容。20分を超える楽曲「Forest」のMusic Videoは、Yudai Osawaが制作し、映像作品としても素晴らしい作品に仕上がっている。
FUMIYA TANAKA『ONE MORE THING (SECOND PART) 』
世界中のテクノヘッズから支持を集め、近年はミニマルに傾倒しつつある日本を代表するDJ/プロデューサー FUMIYA TANAKAが、2枚組の作品を自身のレーベル「SUNDANCE」から発表。全曲がユニークなグルーヴに溢れた現場仕様の楽曲となっており、オールドスクールな音色を使いながらも個性あふれる作品を発表し続ける同氏の卓越したセンスを象徴する作品とも言える。
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KUNIYUKI × SOICHI TERDA X SAUCE81『LET'S GET DOWN EP』
日本の電子音楽シーンにその名を刻むであろう3人によるこのスーパーグループは、世界でも著名なフェスティバル「RAINBOW DISCO CLUB」からのオファーによって結成されたグループ。本作はスタジオ・セッションによって録音されたというが、メランコリックでグルーヴに溢れるトラックは、日本の懐かしいエレクトロ楽曲を連想させる味わい深い燻銀の作品だ。
Various Artists『SINRI INTROSPECTIVE 002』
日本を拠点とするYUKIMASAとイタリアを拠点とするアーティストDraftedによって2019年に設立されたレーベル「Paradigma Records」の新作に、同レーベルと縁のある国内外のアーティストらがトラックを提供。Mike Parker、The Alchemical Theory、2030などディープテクノの可能性を広げ続けるアーティストに加え、国内からはYPY、hakobune、O-Ma、Erik Luebsら気鋭の電子音楽作家が名を連ねる。テクノの実験的側面を深く追求した本作は、一筋縄にいかないダンスミュージックを求める者にとって、重要な1枚となること間違い無い。
YUU UDAGAWA『FOREVER EP』
東京拠点プロデューサーYuu Udagawaが、デビューEPをUKのレーベルよりリリースした。多様な音楽ジャンルをバックボーンに持つ彼女ならではの本作は、エレクトロニカを基調としながらR&B調のヴォーカルが融合する作品。ファンキーながらもどこか温かく、ミニマルながらも瞑想的な楽曲は、彼女の心を大きく反映しているのだろうか。いずれにせよ、今後の活躍も楽しみな注目のアーティストの1人だ。
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