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Red Bull Thre3Style Japan 関東予選

世界中のDJが技やクリエイティビティを競い合い、世界No.1 Party Rock DJを決めるDJバトル「Red Bull Thre3style」。その世界大会の出場権をかけた地方予選の火蓋が、6月2日(日)に東京・VILLAGEで切って落とされた。

■Red Bull Thre3style hokkaido オフィシャルページ
http://p.tl/gilF


Text : yanma (clubberia)
 


 
関東予選にエントリーしたのは、DJ REN、DJ MOCHI、DJ KEKKE、A-SO、DJ JUN!?、U-LEE、DJ SHINTARO、DJ KATO-Pの8名。審査員は、「Red Bull Thre3Style Japan 2010」のチャンピオンであるDJ IKUと11年、12年度チャンピオンの8 MAN、さらに12年度のワールドチャンピオンであるFOUR COLOR ZACKの3名が務めた。会場となったVILLAGEには、日曜日にも関わらず外には列もでき、フロアを埋め尽くすほどのオーディエンスで溢れかえる中、バトルがスタートしていった。 トップバッターは、DJ REN。10カウントを数える声ネタからJACKSON 5、THE CHEMICAL BROTHERSをメインに切れのよいスクラッチを乗せていく。MPCでメロディーを弾いたり、DJブースに背中を向けミキサーを見ずに2枚使いでオーディエンスを煽るなど、ヒップホップを主軸としながら、さまざまなギミックを魅せつけた。
  トップバッターは、DJ REN。10カウントを数える声ネタからJACKSON 5、THE CHEMICAL BROTHERSをメインに切れのよいスクラッチを乗せていく。MPCでメロディーを弾いたり、DJブースに背中を向けミキサーを見ずに2枚使いでオーディエンスを煽るなど、ヒップホップを主軸としながら、さまざまなギミックを魅せつけた。
 
2番手はDJ MOCHI。前半はRUN D MC、JETなどロッキンな印象でフロアをロック。中盤には、Dr.DRE、SNOOP DOGG、2PACなどのアンセムを立て続けにミックスし会場を盛り上げていく。比較的スローなグルーブだった序盤から、終盤にはドラムンベース、ポップスでビート感を強めてから、2枚使いなどを畳み掛けた。
 
3番手は、DJ KEKKE。ロッキーのテーマソングや、テキーラといった誰もが馴染みのあるトラックを使用するが、スクラッチを絶えずいれるなどの工夫をしていた。また全体を通して色気のある選曲とドッシリと安定感のあるグルーヴが特徴的だった。オーディエンスとのコールアンドレスポンスも大切にしたプレイも光っていた。
 
4番手は、A-SO。RAGE AGAINST THE MACHINE、FATBOY SLIMを使用しビート感を強調したスタートを切る。その後もヒップホップ、ダブステップ経由と早くも3ジャンル以上をミックスしていく。後半には、90年代を彷彿とさせるビッグビートやトランスなどをミックスしていき、映画「戦場のメリークリスマス」のトランスバージョンできれいにプレイを終了した。
 
5番手は、DJ JUN!?。Thre3Styleでは、珍しく4つ打ちのフェードインからスタート。今、ムーブメントを迎えているジャンルEDMを中心に構成していく。ステージパフォーマンスも派手でオーディエンスものせられていく。ラスト1分のところで、予選を通過しThre3Styleの決勝が行われる名古屋へ行くことを電車のアナウンスに乗せた声ネタを披露し会場から拍手を誘った。
 
6番手は、U-LEE。一転してオーソドックスなヒップを中心に構成していくが、スクラッチ、2枚使い、ジャグリングなどを駆使して会場を沸かせるストロングスタイルを見せつける。常に手は動かし続けて15分間という時間中、フロアは釘付け。ギミックをした後、綺麗に次の曲へミックスされる度に大きな歓声が沸いた。
 
7番目は、昨年の関東予選代表のDJ SHINTARO。EDMの流行で昨年は4つ打ち色が強かったが、今年はヒップホップをベースに組み立てていく。オーディエンスがアガる音、次を期待する構成を熟知しているかのようで、ミックスする度に大きなが歓声が上がる。終盤、今年は自分が日本チャンピオンになる意気込みを表すかのようにQUEEN「WE ARE THE CHAMPIONS」をかけるとブースに立ちオーディエンスへアピール。そしてブースに立ったままDJプレイを続け会場をロックした。
 
最後は、DJ KATO-P。序盤からC&C MUSIC FACTORY「EVERYBODY DANCE NOW」でルーティーンを組み込みドラムロールを自ら作り出すなど早々に会場を盛り上げ、そのままLMFAOの「SHOTS」をブレンドしていく。そのままAVICII、BAAUER、SKRILLEXなど人気アーティストの楽曲をミッックスしてエレクトニックミュージック要素の強いDJを披露した。
 
エントリーしたDJのパフォーマンスが終了し、後は発表を待つだけだが、ここで審査を終えた「Red Bull Thre3Style 2012」のワールドチャンピオンであるFOUR COLOR ZACKのパフォーマンスが始まった。前日も「Big Beach Festival'13」で圧巻のプレイを見せたFOUR COLOR ZACK。この日のDJのプレイを見て判断したのだろう、ダブステップ要素の強いダンストラックが多かった「Big Beach Festival'13」とは異なり、ヒップホップやディスコなどのトラックを多用し、VILLAGEのオーディエンスを考えての選曲で構成していく。MPCでリアルタイムにサンプリングしメロディーやビートを作り素材として使うDJプレイ、選曲性、ターンテーブルスキル、そのクリエイティビティの高さに会場から多くの歓声が沸いた。
 
 FOUR COLOR ZACKのパフォーマンスが終わり、いよいよウィナーの発表だ。審査員の採点+ディスカッションによる関東予選のウィナーは、満場一致でDJ SHINTAROだった。その名前をMCが告げた時、彼は右手で顔を覆って勝利を噛み締めていた。DJ SHINTAROに今日を振り返って話しを聞くと「去年決勝に行っていることが、プレッシャーになっていた部分はあったけど、みんなの期待をうまく力に変えることができた。」また選曲がヒップホップベースだったことに関しては、「去年は理想に走りすぎて、自分の中で答えが見つかっていないまま取り組んでしまった部分がある。でもお客さんをばっちり盛り上げなきゃいけない。VILLAGEがヒップホップ箱ってのもあったけど、今は1曲1曲のいいところを大切に使う、そして聞かせることに心がけている。だから名古屋では、違うセットになると思うし同じセットではやるつもりはない」と話してくれた。一方、今回審査員として参加したIKUと8MANに審査する側になってどうだったか話を聞くと「日本はお客さんが温かいから盛り上げやすいんです。それに盛り上がるトラックってどうしても似てきてしまうので、DJがどういった飛び道具を準備してるか、クリエイティビティーを見せてくれるかに重きを置いてます。」とDJ IKU。8 MANは、「Thre3Style自体が毎年トラックや独創性も右肩上がりかなと感じてます。自分のスタイルと他のDJのスタイルの違いや個性がジャッジする側に回ってみて明確に見えた部分もあります。そういった部分がすごいおもしろい。正当にジャッジがどこまでできるかって部分は責任を感じてますが、今回は納得のいくジャッジができました」と8 MANが話してくれた。

2年連続での決勝進出となったDJ SHINTARO。昨年のリベンジを名古屋の地で晴らすことができるのか注目だ。
 

■Red Bull Thre3Styleグローバルサイト
http://www.redbullthre3style.com/

■Red Bull Thre3Style Mixcloud
http://www.mixcloud.com/RedBullThre3Style/

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