INTERVIEWS

Gildas

元々のアイディアは今と同じなんだ。今出ている音楽の中から、自分が気に入ったもの、もっと幅広い人に届いて欲しいというものを拾って、コンピレーションとしてプレゼンする。ある種主観的だけど、自分が好きで、才能があると思ったバンドやプロデューサーをセレクトしているだけなんだ。 そうだね、確かに、飽きられるんじゃないかなという不安は多少あったかもしれない。「またこのコンピレーションか」とね。でも、ちゃんと内容にこだわってよいものを選び続ければ、絶対続くと信じていたよ。自分でやっていてナンだけど、いいシリーズになったと思う。 そうだね、昔だったら雑誌とかを読んで音楽を発見していたのが、myspaceが出てきて、より簡単に音楽が聴けるようになった。いまや海外ではブログとかは当たり前で、CDに収録してリリースする前に、すでにブログで出回ってたりもする。だから、そういう意味では、「Maison」シリーズは少し時代遅れかなと思うこともある。でも、結局は触れられる音楽の量が膨大になって、多くの人は、何がいいかを誰かに教えてもらいたいと思うんだよね。「Maison」シリーズはいま「最近の音楽ではこれがいい」という推薦をする立ち位置にいると思うんだ。 歳を取ったのかな(笑)。自分の趣味が自然に進化、変化していったのも大きいと思うけど、昔からバンドも好きだったからね。歌は各々が生まれた世代を象徴する何かを持っていると思うし、それが時代を超えて聴けるものほどいいんだ。ダンスフロアを揺らせるけど、1ヶ月後、1年後には忘れられているような曲は選びたくないし、今はその時代を超えられる楽曲を見つけるような努力をしている。音楽レーベルとしては、送り出すアーティストはより長いキャリアがあって欲しいし、末永く愛される音楽を出していきたいしね。 昔からクロスオーバーなサウンドはあったと思うし、自分たちが影響したとはあまり思わないね。今はインターネットのおかげでいろんなスタイルの音楽に同時に触れられるんだ。だから、カニエの新曲を聴いた後にダフト・パンク、その後にヴァンパイア・ウィークエンド、みたいにジャンル問わず聴ける時代だと思う。だから、中には1960年代のガレージ・ロックしか聴かないという人がいるかもしれないけど、今はリスナーがよりオープンな形で音楽を受け入れていると思うんだ。 初期はホット・チップとかクラクソンズ。クラクソンズの発掘は双方にとって大きなことだった。ゴシップ、メトロノミーとかも。最近だとラ・ルー、デジタリズム、フェニックス、今はトゥー・ドア・シネマ・クラブ。すばらしいバンドだね。もちろんほかにもたくさんいるけどね。 そうだね、アイデア、あるいはマネージメントによって見た目や見せ方が上手い、というケースもあるけど、どれもいい曲を書いているんだよ。それがやっぱり一番大事なんだ。 いいバンドを拾えているという自信が生まれてきたんだ。いいシングルを出し、「Maison」収録で知られ、"Kitsune"以外からアルバムを出し本格ブレイク、というバンドを見てきて「だったら自分たちで出せるんじゃないか?」って思うようになったんだよ。もちろん、一夜でレーベルが軌道に乗ったわけではないけど、徐々に学んでいって今の形になったんだ。自分たちのスペースを業界内に探さなきゃいけなかったし、いい音楽レーベルになりたいという願望も当然あるしね。だから今は、僕らにとってコンピレーションはA&Rの仕事をしている感覚なんだ。いいと思ったバンドをピックアップして世に出す。単純だけど、長い時間をかけて世に送り出したりするから、むずかしい面も多いよ。アーティストによってはアルバムを出せるまでに3~4年かかったりするし、それだけ長い間お互いの関係を保てるには、いい環境と人がなければできないからね。 音楽面はバンドに任せてるよ。世の中にはもう十分、ダメな音楽があるからね(笑)。自分はミュージシャンじゃないし、たとえいいアイデアがあったとしても、音楽面ではアーティストに口出したりとかはしないね。 そうだね、実際に行く国は当然あるよ。ドイツやスカンジナビアみたいに。とはいえ、主に音楽の中心地であるイギリス、ニューヨークとかが多いかな。「Maison 10」で多く入っている地元、フランスも常に注目している。でも、インターネットのよさは、それほど実際に旅をしなくてもたくさんの音楽に出会えることだよ。 今はアメリカのシーンをもっと学ぼうとしている。どんな特徴があって、とか、業界の仕組みとかね。あとは、インドネシアとか、香港、韓国とかからも音源が送られてくるし、そういった国の音楽に出会えるのはおもしろいよね。具体的にシーンがあるかどうかは分からないけど、音楽に熱心なキッズ達が多いのは確かだね。 DJをしている時は、フロア向けであることをまず意識するよね。深夜2時、3時の世界だし、踊りまくってるキッズ達でいっぱいだし。でも、ある程度みんなが知っているような曲を掛けるのも好きなんだ。そこにあまり知られてないものをミックスし、いいバランスを保つことだね。 あまり考えてなかったな(笑)。そうだね、でも次に確実にやるのは、すべてフランス人のコンピレーションだよ。何故かって?パリが拠点だし、フランスが好きだし、地元を応援したいという思いがやっぱり強いからね。フランス人と仕事するのはむずかしいから、どうなるかまだわからないけど。
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