INTERVIEWS
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Junior Vasquez

変わっていると思うよ。そう、残念ながら変わっていると思う。さまざまな面で変わっているけど、時には違ってて、気付いたら、また元に戻ったりもしている。俺自身についていえば、最近はまたすごくよくなってきたと思うよ。つまり、イエスとノー。音楽的には昔の音に戻っているような感じがするよ。新しい技術やプレイスタイルとかにはあまり手を染めず、もっと根本的で、より単純な音になっている。ちょうど、「サウンドファクトリー」の初期のころのような感じかな。そうでなければ、パソコンやiPodを使わなくちゃいけないけど、その道は歩みたくないからね!CDを使わなくてはならなくなっただけで、もう十分。もちろん、音楽的には常に進化しているよ。でも、技術的にはそんなに変わらない。変わっても、ただ昔に戻るくらいかな。エフェクトなしで、もっとターンテーブルと向き合う感じだね。 そうだね、みんながやってるからね。今でもディレイは好きだよ。でも、ループは使ってもほんの少し。あとパソコンのプログラム。あれにハマらないよう気をつけないと最近のDJになっちゃうからね。俺は現代の人 (モダン)になるのをやめたんだ。だから、俺のプレイリストをパソコンやiPodから流したりはしないんだ。 ダンスフロアでの話しか?そう、だんだん楽しみ方が変わってきているね。それはどういう意味かは知らないが。。。みんなが使用している薬物にもよるんだと思うけど、それについては語りたくない(笑)。でも、よく考えるとやっぱり同じだな。音楽とエネルギーさえよければ、いつでもみんな楽しんでいると思うよ。観客が俺の音楽を好まないようなイベントには、なるべく参加しないようにしているけど、俺がちゃんとプレイしていれば、オーディエンスはいつも喜んでくれていると思う。 前はダンスフロアからヒントを得ていたんだけど、最近はあまりライブをしていなくてね。今は過去に経験してきたライブの雰囲気が頭の中に残っているからか、最近プロデュースしている曲とか、リミックスしてかけてる曲とかも、「サウンドファクトリー」で創り上げた音に戻っていて、そのときと同じような感覚になる。ちょっとヴィンテージみたいな感じだな。今時の若くて、遊び好きの子供たちに昔の音を聴かせて教えてあげたいっていう気持ちはあるね。それが、今の俺にとってのインスピレーションかもしれない。昔の音楽のエッセンスが気になるような若い子たちに、俺は前から感動を覚えていたからね。 俺は普段、ほとんど家にいるよ。俺があまり出かけないことは誰もが知ってる。クラブにも行かない。だから、クラブ情報とかは自分がプレイするところしか、知らないんだ。映画館やレストランに行くのは好きだけど、俺は酒を飲まないから、飲み屋とかにも行かない。そうだな、外に出るときは買い物したり、散歩したりするのが好きかな。 日本でライブをやるのは大好きだよ。ただ、心配なのは以前にイベントをやったクラブに慣れてるから、新しい場所でやるのはちょっと不安なんだ。それは最初の何時間かぐらいだけなんだけどね。前にやったageHaが頭に残っていて、あそこなら勝手がわかるんだけど、まあ、今度のVerfarreにも慣れないとね。気持ちよくプレイできないと最悪だからね。気にしてるところはそれぐらいかな。。。でも、本当に日本に来てライブをするのは好きだよ。こっちでは、試されている気がしないんだ。だれにも批判されずに音楽に集中してプレイできる気がするんだよね。だから、日本へは来やすい。何のスタイルであろうと、みんな受け入れてくれる。だからこそ、どこでライブをやるのかが一番気になるのさ。 あの瞬間、俺はニューヨークのアパートの中に居たんだ。当時、俺は世界貿易センタービルのすぐ近くに住んでいたんだけど、事件があったとき、俺は起きたばかりで、テレビをつけて、初めて事件を知ったんだ。最初、窓から炎が見えて、次に2機目の飛行機が世界貿易センタービルに激突する瞬間もベランダから見えたよ。俺の家のベランダは世界貿易センタービルの方に面していたからね。なにが、なんだかさっぱりわからなかったからジェロームに電話したんだけど、つながらなかったし、それから2週間、家には電気もなにもなかったんだ。しかも、爆発で飛び散った灰がべランダに舞い降りてきて、こんなに!(手で表現)ホコリが積もってたんだ。そして、その灰はそのときベランダにおいてあったサンダルと一緒にビニール袋に入れて取って置いて、1年くらいあとに、俺ら兄弟の故郷の学校に通う、俺のいとこに学校のみんなに見せるために持っていかせたんだ。