しかし、「Wonderfruit Festival」は音楽フェスティバルと括れないほど、様々な要素から成り立っている。オフィシャルサイトのプログラムでは、ミュージシャンと同列でアート、建築、フード、ワークショップなどが扱われているほどだ。そのなかで「Wonderfruit Festival」ならではの取り組みをいくつか上げてみて、彼らの精神性に触れてみたい。
環境配慮へのユニークな取り組み
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環境に配慮することは今やフェスティバルを運営することにとってマナーだと思う。しかし参加者も自然に積極的に触れて学び、育んでいるものは少ないだろう。「Wonderfruit Festival」では、みなさんが頭に思い描くことよりもユニークな取り組みをしている。たとえば、飲料水をはじめ使用している水はすべて、自然湖から直接引き濾過して使用している。これは、水のアウトソーシングへの依存を絶つことで、外注の工程で生み出されるCO2の排出を削減することを目的としている。
また「使い捨てビニール・ゼロ」のポリシーを掲げ、食器類は堆肥にできるもの、コップはサトウキビの絞りかすから作られたもの、容器を再利用する人には、ドリンクの割引もしている。また、家に持ち帰り一年中使えるオリジナルタンブラーも用意されている。
ほかには、伝統的な農法を用いて農園を耕しワークショップを開いたり、ブロックチェーンと仮想通貨を活用しマングローブの植林を支援している。
コース料理も楽しめるフェス飯
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「Wonderfruit Festival」は食にも力を入れている。フェスといえば通称“フェス飯”も楽しみだが、ここでは賞も受賞するようなタイのシェフによる地元の食材を使ったコース料理も楽しめてしまう。その費用はおよそ2000バーツ〜5000バーツ。日本円でおよそ7,000円〜17,000円。写真を見ると、とてもフェスで提供されているとは思えないクオリティーの高さだ。
http://wonderfruit.co/eats/
世界的な建築デザイナーたちが手がけるアートや建築物
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バーニングマンのイノベーターであるGregg FleishmanやAdam Pollina、英国の著名なインテリアデザイナーのAb Rogersなど、世界中から集まったアーティストや建築家たちが会場のデザインを手がけていることもあり、クリエイティビティ溢れるアートや建築物が楽しめる。アーティストは、地元で取られた竹や木材を使用し、会場に存在する自然すべてがデザインの土台になっている。ステージのひとつにホログラフィック映像、照明、空間音響がひとつとなった、ダンスミュージックを愛する人たちが夢中になれる空間ポリゴンライブがあるが、このステージは25メートルの多角的な竹の建造物となっている。
ここに挙げたことをみると「Wonderfruit Festival」がタイの文化や自然に触れられる環境を作り、地元の資源を消費するだけでなく生産まですることで、循環させることを大切にしている。オフィシャルサイトではサステナビリティ(持続可能性)という言葉が頻繁に出てくるが、これは「Wonderfruit Festival」自身から土地にフェスをフィットさせていく精神性の現れだろう。
少々堅い話になってしまったが、これはフェスティバル。お祭りなわけだ。ということで、オフィシャルサイトのフォトギャラリーをご覧いただきたい。以下に掲載した写真が数多く掲載され、自然もアートも食事も音楽も、日本にはない世界感を感じてもらえると思う。開催は12月13日〜16日。「Wonderfruit Festival」という不思議な土地へようこそ。
公式フォトギャラリー
http://wonderfruit.co/gallery/
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公式フォトギャラリー
http://wonderfruit.co/gallery/