坂本は以前サウンドトラックを手掛けた名作映画『ラストエンペラー』の影響もあり、中国でも名高いミュージシャンの一人として知られている。そのため、本展は中国でのコロナ禍以来、最も人気の高い展覧会の一つとなっている。
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本展のメインコンテンツともいえる大規模な8つのサウンドインスタレーションでは、高谷史郎とのコラボレーションによる音と映像を全身で感受するインスタレーション《LIFE - fluid, invisible, inaudible ...》や、真鍋大度とのコラボレーションによる人間がふだん知覚できない「電磁波」をセンシングし可視・可聴化した《センシング・ストリームズ―不可視、不可聴》など、様々な先鋭的な作品が展示されている。
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本展について坂本は次のようにコメント。「中国で初めて、私のサウンドインスタレーション作品のほぼ全てを展示していただけることになったのは、望外の喜びです。 私の作品を通して中国の方々に、音とノイズの境界、また音と静寂の境界、そして音と映像の間(あわい)を楽しんでいただけるように願っています」。
本展の会期は2021年8月8日まで。展示会の詳細はこちらより。