新型コロナウイルスが発生後、ナイトライフが元に戻るのは容易ではない。しかし、制限は設けながらも、ナイトクラブの再開の兆しが見えてきているのは確かだ。クラブカルチャーが街の中心的存在になっているベルリンでは、パンデミック以降、初めて屋内の営業が認められた。本記事では、ベルリンを始めとするヨーロッパ各国のナイトライフの復興状況をご紹介する。
ドイツ - ベルリン(9/1現在)
9月4日からクラブの屋内営業が認められることを発表。屋内イベントに参加できるのはワクチン接種を受けた人、コロナから回復した人のみとなる。またマスクの着用義務はなく、ソーシャルディスタンスを取る義務もない。クラブの設備によって1000人から2000人までイベントが開催可能だ。屋外イベントに関しての規制も緩和され、今まで通りワクチン接種済みの人、コロナから回復した人、検査で陰性だった人が参加可能となっている。また、マスクの着用義務はなくなり、2000人までのイベントが参加可能だ。
イングランド(9/6現在)
イングランドのナイトクラブでは、9月末までに新たにワクチンパスポートが必要になると発表された。しかし、一部の議員や業界関係者からは反対の声が上がっている。現在はフェスやクラブでは参加者に対して事前検査を求める義務はなく、一部のクラブやフェスでは独自に事前検査を求めているところもあるが、その数は多くない。また、ウェールズではワクチンパスポートを導入する予定はないとしており、北アイルランドではまだ政府による見解は発表されていない。
アイルランド(9/1現在)
9月下旬に試験的なクラブイベントを開催する予定で、10月22日からナイトクラブの営業が再開可能になることが発表された。10月22日から屋内外全てのイベントにおいて定員制限やマスク着用義務、ソーシャルディスタンスを取る義務も解除される予定だ。とはいえ、10月に再開可能かどうかはそれまでに、16歳以上の90%以上がワクチン接種を終えている必要がある。9月6日から屋内ライブイベントは完全着席制で開催が可能となった。
ベルギー(8/24現在)
10月1日から首都ブリュッセル周辺のナイトクラブが再開されると発表された。ただ、首都ブリュッセルでは感染者数増加のため「Covid Safe Ticket」という制度が導入される可能性が高まっている。この制度は2週間以上の完全な予防接種を受けていること、48時間以内のPCR検査が陰性であること、24時間以内の抗原検査が陰性であること、または6ヶ月以内の回復証明書を持っていることを示すことが必要となるものだ。
オランダ(8/18現在)
少なくとも11月1日まではナイトクラブが閉まることが発表された。8月14日に再開が認められてから2週間も経たないうちに発表された措置だった。イベント業界ではデモを行い変更を求めている。
2020年3月以降、誰もがナイトライフの再開を待ち望んでいるのは間違いない。緊急事態宣言の延長やフェス開催でナイトライフだけでなく、音楽業界がとても難しい状況になってしまっている日本だが、様々な制限を設けながら一歩ずつ前進をしているヨーロッパ各国の動きを見て、これから自分たちの国でどんな対策ができるのか、考えるきっかけになればと思う。
引用元
http://ra.co/news/75949
https://ra.co/news/75939
https://ra.co/news/75862
https://www.brusselstimes.com/brussels/182271/brussels-could-decide-on-covid-safe-tickets-in-nightclubs-and-bars-in-september/
https://www.bbc.co.uk/news/uk-58452953
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