2022年3月から4月にかけてリリースされた日本人アーティストによるリリースを5タイトルピックアップ。テクノからディスコ、そしてブレイクスまで、多彩なエレクトロニック・ミュージックをご紹介。
from A to Z⬇︎
Albino Sound『130 EP』
次世代の東京の地下音楽シーンを担うパーティとして近年存在感を強めるRomy MatsとVJ Camel主宰の<解体新書>による新レーベル<KTSNS>から第二弾EPが発表。本作では、”広義的かつ先鋭的にDJツールとなり得る楽曲”をテーマに、BPMが130に固定された作品4曲を、東京在住のプロデューサーAlbino Soundが制作。全曲が一筋縄ではいかないユニークでリズミカルな仕上がりで、流すDJによって多様な一面を見せるであろう可能性に満ちた作品となっている。
Gonno /『Waft』『Wander Other Worlds』『Loom』
Berghainが運営する名門レーベル<Ostgut Ton>からもリリースを行う日本のトップDJ/プロデューサーGonnoが、キャリア初となる立体音響作品『Waft』『Wander Other Worlds』『Loom』を三部作としてリリース。本作はSONYの音響技術「360 Reality Audio」を用いて作曲されており、立体音響を通した新しい感覚を鑑賞者に提供するような、多様な技巧が盛り込まれた作品が収められている。
写真家Hikaru Horiによる鮮烈なイメージが印象的な『Waft』には、立体音響技術に対して、より実験的なアプローチをした作品が詰め込まれており、液体・個体を合わせ流動的な絵を生み出す世界的作家Akiko Nakayamaがアートワークを手掛けた『Wander Other Worlds』には、20分に渡る長編アンビエント作品が収録。楽曲は各種サブスクサービスで配信されているが、立体音響で試聴が可能な<Amazon Music>や<Deezer>で聴くことをおすすめする。あらゆる方角から押し寄せるシンセサウンドの波に、身を委ねてみてはどうだろう。
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MONKEY TIMERS『KLUBB LONELY』
人気パーティ<DISKO KLUBB>を主宰するTakeとHisashiによるユニットMonkey Timersが、結成13年目にして待望のフルアルバムをリリース。本作は同じく日本のディスコシーンを牽引するレーベル<Sound Of Vast>とのコラボレーションとなっており、アルバムは全世界で展開される予定。ベルリンのクィアパーティでお馴染みのMr.Tiesや、岡山を拠点に世界で活躍するプロデューサーKeita Sanoなど、多方面から豪華なゲストを起用。ジャケットは、C.Eを手がけるSk8Thingが担当しており、ノスタルジックな日本のディスコシーンを象徴する1枚に仕上がっている。
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U-zhaan x mabanua 『Fluffy』
北インドの伝統的な打楽器タブラを奏でるU-zhaanとドラマーのmabanuaがタッグを組んだユニットが、結成から10年の時を経て、初となる楽曲をリリース。<FUJI ROCK FESTIVAL>をはじめとして国内の様々なフェスに出演してきた彼らだが、本楽曲が作られたのは10年以上前とのこと。軽快でシンプルなリズムの裏には、立体的なドラムサウンドからエレクトロまで含まれており、独特な浮遊感を持っているのが印象的。一度聴いたら、耳から離れない不思議な魅力を持った燻銀の一曲だ。
STONES TARO『TIME IS NOW WHITE VOL.14』
UKガラージの日本人プロデューサーとして大きな注目を集めている京都在住のStones Taroが、同ジャンルの人気レーベル<Time Is Now>のWhiteシリーズからシングルを発表。次々とリリースを出し続けながらも、その勢いは止まることを知らず。トリッピーなシンセサウンドを内包しながらもグルーヴィなベースラインが際立つこのEPは、全てがフロア仕様のトラックで、適切なタイミングでかければ、場所を問わずにクラウドを沸かせることができるだろう。
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