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京都の寺社で音楽体験「SOUND TRIP」第3弾に原 摩利彦とAOKI takamasaが参加!

 京都にある寺社とアーティストを組み合わせ、そこでしか聴けない音楽の体験を提供する「SOUND TRIP」の第3弾がリリースされた。第3弾では、智積院と浄住寺の2つのお寺と提携した作品がリリースされ、智積院のアーティストは原 摩利彦、浄住寺のアーティストはAOKI takamasaが制作。訪れる参拝者は指定の場所で体験料(300円)を支払うことで、聴くことができる。
 
原 摩利彦
 
AOKI takamasa

名勝庭園を前に時間感覚を忘れる、智積院の音楽体験

 智積院は、金堂のお勤めからはじまり、お経の声や、修行僧が歩いている足音、境内に集まる鳥たちの鳴き声、そしてお寺の近くを走る交通の音。あらゆる音の交わりを組み合わせた音楽となっている。

境内の中にいくつかの時間が在ったのが印象的でした。修行僧たちの過ごす日々の傍らで裏山には鳥たち独自の世界がありました。朝のお勤めでは宿泊客と私たち外からやってきた人もお堂に集い、読経と護摩が行われました。重なる声の中に入り込む時間感覚は、手元でまわしている録音機が示す時間経過とは違ったものでした。 智積院は外界から孤立した場所ではなく、日常世界となだらかに繋がっています。境内の中でも東大路通の交通の音が聞こえ、江戸時代には七条大橋まで修行僧たちの箸を置く音が届いたとも言われているそうです。 この楽曲では、フィールドレコーディングとその他の音との境界はときに曖昧にしてあり、複数の時間が混ざり合い積み重なることで音楽を作り上げています。音が小さくなると、目の前の名勝庭園の水音が聞こえてくることでしょう。音楽が終わった後の少しの間、この世界のすべての音が以前よりもいきいきと聞こえてきたら幸いです。
ー 原 摩利彦

心と体をととのえる、浄住寺の瞑想音楽


 浄住寺は、浄住寺にある音を拾い集めてつくった、瞑想体験のできるサウンドメディテーション。心をととのえてから聞いてほしい。
 
地球人が普段何気に意識している『時計時間』は、太陽と地球という宇宙的には極めて限定された空間での関係性から成り立っていて、ある意味この太陽系の地球人にしか機能しない尺度であると思います。その『時間』という存在をより俯瞰した視点で観察すると、果たしてこの宇宙に時間は存在するのか?という疑念を抱きます。実は宇宙の基本は始まりも終わりもない『無限』であって、始まりも終わりも在る有限な体に閉じ込められた地球人類の視点からは、その『無限性』をうまく理解できないだけなんじゃないか? ただ『今この瞬間』が永遠に無限に続いているのが宇宙なのではないか? 晴天と紅葉に恵まれ、そよ風が心地良かった浄住寺での禅、瞑想体験を通して、あの日あの場所で感じた『今』を、その時そこで録音した音を使って表現しました。
― AOKI takamasa



 また第3弾からは周遊パスポートを販売し、パスポートを購入すればそれぞれの社寺の音楽が無料で聴き放題になるそうだ。さらに自宅でも音楽を持ち帰れるお土産カードもそれぞれのお寺でもらえる。パスポートは提携している各寺社、そして京都駅にある観光案内所である京なびで販売中。

 「SOUND TRIP」は今後も京都の社寺を中心に提携しながら日本各地へと広げ、日本の寺社で新しい音の体験を世界中のアーティストとともに制作していくそうだ。第4弾もさらに多くのアーティスト、寺社と提携して発表する予定なので、お見逃しなく!

公式ホームページ
https://on-the-trip.com/sound-trip



■SOUND TRIP第3弾メンバー

智積院アーティスト:原 摩利彦
浄住寺アーティスト:AOKI Takamasa
企画ディレクター:安澤 太郎
デザイナー:太田 開
カメラマン:本間 寛 他
代表:成瀬 勇輝