ディープでメロディアスなテクノサウンドを軸にその名を知られている「Stewart Walker」が、デザイナーの「Easton West」と共に新レーベル"Son of Cataclysm"を設立した。
"Son of Cataclysm"のシリーズ第1弾「Artifacts of the pre-Apocalypse」は、Stewart Walkerによるエレクトリックギターを基盤に新しくプロセスした音色と、ドラムが複雑にバロック調オーケストレーションへ絡み合うサウンドを展開している。
このスタイル自体は彼のオリジナルレーベル"Persona Records"ですでに始めていたものであるが、今回はさらに精神科医Elisabeth Kubler Rossによる、悲しい事態になったときに人間がたどる心理段階の分類、とくに自分が死ぬことが判明したときに、どのような段階で心的状態が変化するかを分類した著書「死ぬ瞬間」で提示されている。「Five Stages of Grief (悲嘆の5段階)」ー<否認><怒 り><取引><抑うつ><受容>―からインスパイアされた、表現派ノイズと緊迫感を取り入れている。
これほどまでにコンセプチュアルな作品を発表するレーベルができた背景には、 2010年夏に石油採掘施設"ディープ・ホライズン"が史上最悪の原油流出事故を起こしたことがある。Stewart WalkerとEaston Westの故郷は、アメリカ南部地方。爆発により大量の原油が数ヶ月に渡りメキシコ湾へ流出し、見慣れたビーチが生命を脅かすほどの大量の油膜に覆われ、変わり果てた姿を見たという実体験がある。
私たちの生活を支えるテクノロジーは、日々発展し続けるが、生態的災害や人道的災害から私たちを救ってはくれないことを示唆。世界の終末に終点を当て、歴史学者の 正確な視点と共にその警告サインの目録を作成している。 オフィシャルウェブサイトでは、その主な資料と写真、Easton Westによるオリジナル作品、 Stewart Walkerの音源が閲覧、試聴可能となっているので下記リンクからチェックしてほしい。
■Son of Cataclysm
http://www.sonofcataclysm.com/
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