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The FugeesのPras Michelがホームレス支援を表明

グラミー賞を受賞したこともある“社会派”ヒップホップグループ「the Fugees」のMC、Pras Michelは4月16日、ロサンゼルス(LA)のホームレスを支援する社会事業団体「the Midnight Mission」が開催した近年のホームレス増加問題に焦点を当てたディスカッションの席上、ホームレスに対する食糧支援事業をサポートすることを表明、同団体が主催するホームレスへの食糧配給にボランティアで参加した。

Prasは今年3月下旬にLAに住むホームレスの実情をつづったドキュメンタリー映画「First Night」を撮影。その際、着のみ着のまま所持金9ドルで、LAの中心部にあるホームレスの居住区で9日間を過ごした。

撮影後、Prasはこう述べている。「1日たったの1ドルじゃとうてい生活なんかできない。海賊版を売るか、何かを盗むか、万引きするか、売春でもするしかないんだ。そこで、俺は物乞いを選んだ。そうしたら、人々はまるで汚いものでも見るかのように俺のことを見ながら横を通って行くんだ。さもなければ、みんなまるで俺が存在していないかのように素通りして行く。地球上で最悪の状態だったぜ!」

物乞いを始めて7時間後に得た額はたったの8ドル。さらに食事をしにホテルに入ろうとしたところ、中に入ることすらできないという事態が彼に追い討ちをかけた。「警備員に金を見せて中へ入ろうとしたら、俺がホームレスに見えるってことと俺の持っていた金が全部小銭だってことを理由に、俺はすぐに店の外へ放り出されたんだ」

「俺のテントは盗まれて雨の中で寝るはめになったよ。ホームレスの人々がどういう生活をしているのかが身をもってわかったよ。世間はその状態を実際に目の当たりにするまで、状況を理解しようとしないんだ。人間はネズミに囲まれて寝るべきではないんだ!」と彼は強調した。

映画は9月にカナダのトロントで開催される「トロントフィルムフェスティバル」で上映される予定。

なおthe Fugeesの他のメンバーWyclef JeanやLauryn Hillも慈善活動に力を入れており、 影響力のあるアーティストが今後どこまで人々に様々な社会問題をアピールできるか期待したい。