みんな久しぶりです。ここclubberiaのblogでみんなと会うのは昨年12/30の『Ibiza Through RAHA’s Eyes』最終回以来になります。7年半続けた『Ibiza Through…』に一度区切りを付け、その最後に予告していましたように、今日から新たに『RAHA’s thoughts』という名前で再び始めていきたいと思います。
内容も以前の旅のレポート中心というのから、題名の通りに僕自身の考え・捉え方等を記す事をメインとし、基本はもちろん音楽・国内外のシーン等に関する事ではありますが、加えて前よりもう少し振り幅の広い事柄にも時には触れていけるようなフレキシブルなものにしていけたらと思っています。また、RAHA’s Eyesでは旅が1年中と言っていいほど続いてしまっていたので、それを書いていくのがここ数年本当に大変な作業となっていて、ある事が起きた時とそれを実際にここに文章にしてみんなの元へ届けるまでの間にも、どうしても結構なタイムラグが生じてしまっていました。RAHA’s thoughtsではテキストの分量とかを、あの気の遠くなるような以前の量からは劇的に減らして簡素化し、その分もっと速度を重視したものにしていきたい気持ちがあります。開始当初は、しばらくの間は手探りをしながら自分の理想のバランスを探していきますので、どうか暖かい目でサポートして頂けたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。
これを書き下ろしているのはGWの後半から明けにかけて。現在世界中を覆い尽くしているこの新型コロナウイルス禍の中、まずはみなさん無事は保たれていますでしょうか?この2ヶ月ほどで日本国内もかつて想像もした事のないような状況になってしまっています。最近では国内外で多くの方の悲しいニュースも聞かれ、本当に溜まらない気持ちになります。みなさんが、そしてご家族・友人、、、全ての人達がおおごとにならずに済む事を心より祈っています。
また、緊急事態宣言の下、全ての人が経済において非常に厳しい状況にさらされている事と思います。会社・店舗においてはそれこそ死活問題ギリギリの局面が続いているのだと想像されます。そしてこの宣言も僕の住むこの東京では、更に1ヶ月程度延長となってしまいました。国には最低限の補償が一刻も早く行き渡るようにして欲しい。マスクに代表されるように、国を司る現政府の、善悪を超えた実力そのもののレベルがここまでのものだったと知り、その事に改めて強いショックを受けています。僕自身は、去年から頭の中でプランしていたように本当であればもうこの春からはヨーロッパの何処かに住み始めたいと思っていましたが、もうそれどころではなくなってしまいました。
パーティーどころか外出もままならず、どうしたって暗いムードに支配されがちなこの毎日の中で、一つでも明るい話題をお届けできればという思いもあり、今回はこの新しく始める RAHA’s thoughts の第1回目に、2/22,23に敢行された、今からするとそのタイミングから言っても奇跡とも言えた『Raresh Japan Tour』のレポートをさせて頂こうと思います。これまで、どうもこの事後レポートを上げるにふさわしい心地よいタイミングではあまりないように感じていたため、ここまでアップを見合わせていました。今まだ収束は全くしていませんが、むしろその時が来たと感じました。みんなであの時の素晴らしい気持ちを思い出して、そして彼の放つあの太陽のような陽性のバイブスを今一度みんなで共有し、私達の中のポジティブな気持ちを上積みしましょう!
『Beat In Me feat. Raresh』
22 February 2020 (Sat) @Contact Tokyo
ー Studio ー
Raresh ([a:rpia:r]/Metereze, Ro)
RAHA (Beat In Me)
ー Contact ー
Ryosuke
Satoshi Otsuki (TRESVIBES / VIS REV SET)
PI-GE (TRESVIBES / VIS REV SET)
P-yan (ARTEMIS)
[FOOD & COFFEE]
中目黒LOUNGE
FB Event Page : https://www.facebook.com/events/2450272725239334
ー Beat In Me主宰RAHAの渡欧前最後のゲストに[a:rpia:r]のRareshを招聘 ー
東京のクラブシーンを30年以上にわたり牽引し続けて来たアーティスト/オーガナイザー のRAHAが、2020年春、生まれ育った東京を離れヨーロッパに拠点を移す事となった。その彼の渡欧前最後の回となるBeat In Meが、ここContactにて開催される。
メインフロアのゲストには、ルーマニアン・シーンの最重要レーベル[a:rpia:r]のRareshを招聘。過去に、Ricardo Villalobosと共に来日した2012年新木場ageHaでの公演をはじめ、[a:rpia:r]を共催する盟友Rhadoo、Petre InspirescuとのスペシャルユニットRPR SOUNDSYSTEMとして2015/17/19年と3度にわたり来日、2017年11月にはPrasleaとのユニットPrasleshとしても来日するなど、これまで幾度も日本のクラウドを熱狂させてきたRareshだが、単独での来日公演はなんと今回が初めて。アーティストの特性上困難を極めてきたというRareshの夢の単独ジャパンツアーが遂に実現される!
一方のContact Floorには、今回の趣旨に沿いオーガナイザーRAHAゆかりのメンバーが顔を揃え、この最後のパーティーを共に盛り上げる。
2013年からこれまで東京のアンダーグラウンドシーンのdeepな部分を支えてきたBeat In Meの一つの区切りとなる特別な開催をどうぞお見逃しなく!
Raresh ([a:rpia:r] / Metereze, Ro)
ルーマニアの不動のトップレーベル [a:rpia:r] を盟友のRhadoo, Petre Inspirescuと共に主催し、ソロとしても、またこの3人でのスペシャルDJユニット “RPR SOUNDSYSTEM”でも世界中のフロアをロックし続けるシーンの最重要人物の一人Raresh。現在、世界で最もブッキングの難しいアーティストの一人である。3人の中で最も若い彼は、2006年にブカレストでRicardo Villalobosによって見出されたその魅力的なDJプレイにより最も高い知名度を誇る。'07年にスタートした[a:rpia:r]は、レーベルとしての地位を瞬く間に獲得するにとどまらず、世界中でカルト的な支持を集めシーンでの絶対的な地位を構築している。’13年にスタートした自身のセルフレーベル”Metereze” では、彼の地で見い出された良質なハウスミュージックを多数輩出している。
また、Prasleaとのコンビによる “Praslesh” (Raresh + Praslea)での活動も顕著で、17年11月にはこのPrasleshでの来日も果たしている。近年では、毎月1,2度のペースで、名実共にエレクトロニックミュージック・シーンの頂点に君臨するRicardo Villalobosのb2bのパートナーとして世界のビッグフェスのフロアーを揺らし続けている。
DJとしてのキャリアをスタートさせてからのRareshのディスコグラフィーは数枚のリリースとわずかな数のポッドキャスト、そして3枚のミックスCDだけである。つまり、彼のファンを名乗る層がその才能を判断する際に基準としているのは、現場での彼のプレイそのものなのだ。
・Ricardo Villalobos b2b Raresh @Social Milano (August 2015)
・[a:rpia:r] // Rhadoo, Petre Inspirescu & Raresh @ Sunwaves 13 (May 2013)
・『RPR SOUNDSYSTEM with Dreamrec VJ @LIQUIDROOM』(1 April 2017)
RA Interview:Raresh: ハートと耳と (For hearts and ears)
https://jp.residentadvisor.net/features/2400(日本語)
https://www.residentadvisor.net/features/2381 (English)
- 掲載Media -
僕が気が付けている中になりますが、こちらパーティー前に告知で取り上げて頂いた各情報サイトです。いつもありがとうございます。
・clubberia
https://clubberia.com/ja/news/11064-Beat-In-Me-Raresh/
・RA Japan
https://jp.residentadvisor.net/news/71492
・BANANA
https://bnana.jp/mags/beat-in-me-raha-raresh/?fbclid=IwAR0kQtEe975O3WCnO4EuKyEVno7fLU3pkXZLexo1dTqkZLoXikJZGmlFGqI
・BARKS
https://www.barks.jp/news/?id=1000176391&fbclid=IwAR10kyADSgja-avuHlDKTyAOyDy9N1e9ZqokY3azCSMymWQs-2Dia1XMnLI
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実は1月末から2月半ばまで、新しくスタートしたBeat In Meレーベルのプロモーションもあり2週間ヨーロッパに行っていました。日本を出たのが国内でもコロナの事が少しずつ話されるようになってきた頃でしたが、空港や機内等には特にすごく神経を使って行ったものの、それでも日本国内ではまだ、特に感染に関して大きな心配をするほどではほとんどありませんでした。
旅行中も、滞在していたブカレスト、ベルリンでコロナの話題自体を耳にした事は僕の行動範囲内においては一度もなく、2/12の帰国便の機内ですらマスクをしているのは日本人のみでそれも半分程度、という感じでした。
しかし実際には、その旅行期間前からも中国からは春節の休みで大量の人々が来日しており、加えてこの旅行中、横浜港にはあのダイヤモンド・プリンセス号が入港していました。日本国内の状況が急激に大きく変わりつつあるというタイミングがまさにその帰国した頃で、船内からの感染者・さらには死亡者が都内でも報告され始めると共に、世界の中でも発生地の中国に次いで日本が今非常に危険な場所になっているのでは?と不安視される状況がちょうど起きていたタイミングでもありました。
しかしその一方で、国内のクラブでは、コロナが理由による日本単独ツアーでのアーティストのキャンセルというものが、ゼロではなかったもののそこまで表立った動きがまだほぼ起きていないというような時でもありました。政府からの、多数の人が集まるような全国的なスポーツ、文化イベント等について自粛要請という公式アナウンスが初めて出されたのが2/26。今回のこのRareshの来日日程は、その発表前の最後の週末の出来事でした。
あれは、それこそ最も微妙で、判断の難しい1週間だったのかもしれません。国内の事態がパーティー1週前の木曜あたりから急激に悪化してしまい、その週末から先方との話し合いを何度も行っていました。僕もそれが2週間ぶりに帰国した矢先の事だったので、自分自身で間違いのないバランスを伴った正確な判断を下すという事が本当に難しく、すぐさま仲間のBar等数軒を回って実際のそのそれぞれから見えるそして感じる今現在の状況は一体どうなのか話しを聞かせてもらったり、周りの人達の協力も頂いてこのシーンに限らずEDMなどといったところまでの、立場や状況の多少異なる様々なジャンルの国内のクラブのこの瞬間の本当の状況を可能な限り集め、先方にその全てをオープンに示していました。ただ、国がその時の本当の状況を全て発表しているとは誰もが思えず、だからこそ、その時点で果たして実際にどのくらいのリスクが存在するのかといった事が判断が付きかねていました。これまで信頼し合ってやってきているRPRとの間ですから、それを下に損得のない自分の正直な見方も伝えた上で、彼らの立場から言って最終的に本当に来日が可能なのか、互いの意見を交換し合いました。そしてこの100%でない状況の中このシーンの世界の宝である彼を来日させるのが世界的にも果たしていいものなのか、自分の中で自問自答を繰り返す日々が続き、正直今回はこれはもう8~9割難しいかもしれない、という覚悟もし終えていました。
来日の最終判断が下されたのは、彼が家を出て空港に向かわなくてはいけない時間のわずか前の事でした。基本的な事に加えタクシーの利用を避けるなどといった考え得る最善の予防策を講じて、このリスクを克服しよう、と。誰よりも家族を大事にするRareshが、しかしその状況の中で日本に向かってくれました。
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ー 2/20のFBコメント ー
ーー Raresh、明日来日致します!!! ーー
ーー Raresh arrives in Tokyo tomorrow!! ーー
現在の日本を大きく騒がせているコロナウイルスの状況について、実は先方のエージェント・本人との間で、ここ数日ずっと話し合いを続けていました。現実問題として、やはり特にヨーロッパでの報道は国内よりもよりインパクトが強く、本人も不安な気持ちがとにかくとても大きい、という正直な気持ちも聞いていました。僕自身も本当に大切なartistを預かる上で、可能な限りの情報を集め、最善の決断というのは人によって違いはあるかもしれませんが、その中でのお互いの納得のいく決断を下せるように考え続ける数日で、いかなる結論に至ろうが、100%その決定を尊重しようと覚悟を決めていました。
結論として、先ほど彼は日本への旅路に既についてくれたという事を、不安にも思っていたであろうファンのみなさんにまずご報告したいと思います。
正直今回の来日の可否が不透明な状況にも現状感じられていましたので、パーティーの告知もその結論がハッキリ分かるまではパーティー直前であろうともここまで控えておりました。
彼の勇気ある決断に心から敬意を表すると共に、迎える我々は、この主催するパーティーにおいて、当日、最高のムードでその彼を出迎えたいと心から思います。
Rareshの初の単独公演、そしてこの困難を乗り越えてくれた上での来日、、。今回は今までとはまた違うミラクルな時間が起こされるであろうと確信しています。今回、今まで以上にみんなで一つになって、本当に最高のパーティーを彼と共に作り上げましょう。東京Contact、大阪Circusそのどちらもです。是非みんなの力も貸して下さい。みんな、心から今週末はよろしくお願いします!
またもう一つ、ここに切なるお願いを致します。
彼を、コロナはもちろんだけど、例えば他のインフルだったりと言ったものにもかかる事なく、来た時と同じ健康のまま家族の待つブカレストに送り返したい。今回の来日には、その後のHappy Endが絶対セットでなければなりません。
東京ではContactともよく話し合い、入店時の消毒液の励行など、できる基本の予防策は普段以上に責任を持ってしっかり取りたいと思っています。面倒でも、特にこの土曜日、みなさん全員にご協力をお願い致します。
また、もしインフルにかかってしまっていた人は、例え熱が下がっていたとしても、医師から指示された解熱後何日間は人前に出てはいけない、などといった約束事をどうか必ず守って下さい。もしもそういったケースに該当する方がいらっしゃったら、どうか勇気を持ってこの日を諦める、という英断もご選択下さい。
そして、単に少しだけ風邪気味ではあるんです、、と言う方。遊びづらくても、どうかこの日だけはマスクを二重にした上でご参加下さい。
ここまでRPRのパーティー、お客さんのみんなのマナーとか意識とかいった事、回を追う毎にすごくいいものになってきていて、去年3/30のLIQUIDROOMなんかは、Rhadooからも驚きの感想が上がるほどにまでなってきています。今回、そのRPRの一人Rareshを迎えるに当たって、各人がそれにふさわしいプライドのあるattitudeを持ってRareshのパーティーに向かおうではありませんか。
さあ、東京のパーティーはいよいよあさって土曜日です!
翌日祭日前の2/23には大阪Circusでの公演。今回はこの2本となります。なお、今回はいつもお世話になっているDOMMUNEへの出演はありません。
この週末は思いを同じにするみんなで、存分に楽しみましょう。思い出に残る最高な時間を共に過ごしましょうね。今回の特別な開催を、みなさんどうかお見逃しなく。
Let's make an amazing and unforgettable party!!
And I strongly would like to ask everyone to take responsible actions for disease prevention, including coronavirus.
For example at the entrance of the club, we set up the antiseptic solution, etc. Please cooperate according to the staff's instructions. Thank you for your understanding.
We are really lookin' forward to your coming. Let's have an amazing time together!
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彼は乗り継ぎの空港から、俺は今ポジティブな心持ちだよ、とメッセージを送ってきてくれました。
そしてその言葉通り、羽田で出迎えた彼は、もう不安な気持ちなどまるで見せぬいつも通りの100%ポジティブなバイブスでやって来てくれました。
これは、やっぱりマスクを外した元気でポジティブな写真を上げよう、という事でマスク取ってますが、空港で既に見た事のないヨーロッパ仕様のマスクで現れた彼は、移動では常にマスク、そして食事前や部屋に戻ったら絶対にまず手洗いうがいをし、、と滞在中ずっと続いた僕の口うるさい要求を全て聞いてくれ、お互いで最善の防護を帰るその時まで施し、このツアーの本当の成功に向け協力してくれました。
先週末から状況がどうなるか実際見えなかったので、パーティーの告知をするにも書き方が決められず、この1週間パーティーのプロモーションは正直手薄になってしまっていました。しかし昨日のこの投稿と、この二人で撮った来日写真1枚、これで全ての情報が回り、パーティーへのムードはあっという間に高まりました。日本がちょうどそんな状況に突入していたので、実は世界中の友達が注目していて、この写真へのリアクションも半端なかった。本当のスーパースターだな、と実感しました。
当日夕方にはFBにこういった投稿も。そして、パーティーに来る人達はみんな充分に理解してくれていました。
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【みなさんへの大事なお願い/Important request to everyone】
ご入場の際、消毒液を必ず使用してから入って下さい
店内では咳エチケットの徹底を!
【Important request to everyone】
Please be sure to use a disinfectant before entering.
Thorough cough etiquette in the store!
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いよいよ無事にパーティー当日を迎えられ、もちろん心配が尽きる事はありませんでしたが、願っていた通りにお客さん達はみな素晴らしい気持ちの準備と対応で遊びに来てくれていたのが本当にありがたかった。Rareshこの状況の中よくぞ日本に来てくれた、というみんなの感謝の気持ちがヒシヒシと感じられ、それが一つとなった特別な雰囲気が感じられる中での、本当に素晴らしいパーティーとなりました。
これがこの日のTime Tableです。翌日の大阪移動も考え、パーティーは7時まで。
ー Studio ー
22:00 - 02:00 RAHA
02:00 - 07:00 Raresh
ー Contact ー
22:00 -00:00 P-yan
00:00 - 02:00 Ryosuke
02:00 - 04:00 Satoshi Otsuki
04:00 - 06:00 PI-GE
そして両フロアー共に22時にオープン!
ContactのBeat In Meでオープン4時間やるのはこれで3度目。いつものようにじっくりやっていきました。2,3曲かけたところで、Rareshに話してたのと違う機材ポジションになってしまっているという凡ミスにようやく気付き、プレイしながら入れ替えしたりしつつ。早い時間でまだよかった。メインフロアーは人の出はいつもよりややゆっくり目ぐらいだったけど、落ち着いてやりたい感じにできたと思います。
Loungeの方はP-yanからスタート。じっくりといいフロアーを作っていってくれていたようです。
少し溜め過ぎかなというきらいも感じたので、開始1時間ちょっとを過ぎたところで、ある曲をきっかけにフロアーにエナジーを投下していきました。この曲が予想以上にバッチリ機能し、以後、元気になり過ぎる事なく強弱を上手く付けられてるなという時間が自分では多く感じられ、それと共にフロアーもいい雰囲気で温まっていきました。しかし色々な人が来ているパーティーの難しいところで、いいフロアー感が増すと共に、盛り上がり過ぎてフロアー前方でちょっと場所を大きく取って必要以上にステップ踏み出してしまうという遊び方の外人さん数名が現れかけてしまい(プレイに反応してくれるのはありがたい事なんだけど、僕のパーティーはそういうのにはしたくないので)、さてどう対処するかな~と思ったけれど、「次の曲ど~んとdeepに落としたのかけるから合わせて照明も真っ暗にしちゃってもらえる?」というアイデアがうまくいき、僕のキープしたいフロアーグルーブは保たれました。
しかしこのタイミングでのこの雰囲気の投下は、ふと見渡すと予期せぬ事に逆に僕の理想とするムードのフロアーそのものを生み出してくれ、そこからしばらくはまさに自分のイメージ通りのプレイが続けられました。あの時間はやっててメチャクチャ手応えもあったし本当に気持ちよかった。 一方最後の40分ほどは、あの素晴らしい感じをもう少し何とか引き継いだ何かをキープ出来たはずなのに、、という反省も自分の中では残り、この日はいいところ改善すべきところ両方が見えた、また一つとても大きな経験を積めたDJとなりました。DJは本当に難しい。まるで呼吸のようだよ。
この時の4時間のプレイを、SoundCloudにアップしました。おうち時間の時間のたっぷりある時によかったら是非聴いてみて下さい!よくも悪くも、これが僕が今できるプレイでしたので。
さあそして2時からはいよいよRaresh。
彼がブースに立った時に、横に居て涙が出そうになった。この状況の中本当に来てくれた。フロアーのみんなもその事きっと十二分に分かってくれていて、いつものRPRの誰が始める時とも違う、この日だけのちょっと特別な空気とみんなからの気持ちが明らかに充満しているのがひしひしと感じられました。
そして、Rareshが本当にContactのブースに立ってるよ、、というのが、横で見ていて何か信じられないと言うか感無量と言うのか、よくぞ実現したものだなあ、と夢でも見ているような気持ちになっていました。Raresh単独というこのブッキング、コロナの事があろうがなかろうが、彼の今の世界での立ち位置から言って本当に奇跡的な実現と言えるものでした。
交代して少しして今日初めてのブースの外へ。出た瞬間からなんかいい感じっぽいけど実際はどうなんだろう.
.?と半信半疑だったけど、仲間から、パーティー今日メチャクチャいいよ、人もすごい入ってる、と聞かされてようやく一安心。そして、メインフロアーの密度ヤバいから行ってみて、という言葉でフロアーにとにかく向かってみると、たしかに、ものすごくいい。2018.02のRhadooの時、人ものすごかったけど、この日のフロアー、それに負けずに人凄かった。活力のあるいいバイブスが充満してたな。
一方のLoungeでは、僕の回してたメインフロアーがまだゆっくり人が入って来ているその間に、2番手のRyosukeで既に混み混みになっていたらしい。「2番坂本」みたいな布陣がどうやら当たったようだ。
Loungeもこの日の力強いラインナップのおかげで、最後まで終始いい感じでパーティーは進んでいけました。みんなありがとう!
Ryosuke
Satoshi Otsuki
PI-GE
エントランスに入店時の消毒液の励行みんなできてるかな?と確認しに行くと、今日のお客さん全員が自分からやってくれています、との事。フロントもすごくいいムード。いつもの事ながら、僕達のパーティー、そしてシーンは本当にいいお客さんに恵まれている、とつくづく思いました。みんな、本当に感謝します。
また、いつもだったらRareshなんて日には来ないわけないっていう人達が何人か欠席していましたが、そういう人達の多くのSNS投稿や僕へのメッセージで、疲労や風邪などで体調が充分でなく、その時点でのコロナに関する情勢を考えた結果、苦渋の決断でこの日は来るのを止めにしました、という本当に勇気ある撤退を選択した人も見受けられました。そういう人達に、心からの尊敬の気持ちをお伝えしたいと思います。
Rareshは、RhadooともPedroとも違う彼にしかできないその限りなく陽性のバイブスを惜しみなく解放し、終始お客さんとコミュニケーションを取りつつ、スタートから明るめで軽快なハウスでフロアーを引っ張っていく。
2時間ほどが経過したところで、僕達の方でブース内の音のバランスをより気持ちよいポイントに修正を行ったタイミング辺りから、そのプレイは明らかに別の次元に突入していきました。フロアーに行ってみる度に、常にホント心地よいグルーブの中、みんな気持ち良さそうに踊っていました。
フロアーは常に最高。
お客さんもいい感じの人多し
真ん中の部屋では、FOOD & COFFEEで中目黒LOUNGEさんに入ってもらっていました。
この日は僕の最後のパーティーと言っていた事もあって遅い時間から来てくれる人達も多く、Loungeも最後までいい賑わいが続いていました。
4時くらい以降からは、フロアーは完璧な状態が最後まで続いてましたね。出音も含めブースからだけでなく自分で中に入って確認しにいく度に、全てがほんと心地よかった。フロアー、本当に素晴らしいグルーブだった。途中からはもう安心感しかなかった。そして5時前くらいから一般のお客さんとかが少しずつ帰る人も出始め、大きな声では言えないけど、いつも言うように僕らにとってはそれも実は全く悪い事ではなかった。早い時間のあの活気のある感じ、そしてお客さんみんなの心が同じ方向を向いて集まってる感じ、あれは本当に素晴らしい雰囲気でしたが、その一方でこうしてこのくらいの時間からは、いつものようにフロアーはより濃密でBeat In Meの神髄が分かっている人の割合がより濃い、一言で言うと安定そのものの、最高のグルーブのフロアーが構築されました。お客さんも最高だったね。
これは6時のフロアー
フロアーはみんな笑顔。Rareshのあのバイブスが完全に伝染していたね。
Rareshは一晩中本当に気持ちよくプレイを続けられたようだった。終わってから言うには、向こうで彼が回す時は、一人でやる時でもRPRの時でも更には特にRicardoと回す時なんかには、大抵大勢の友達に囲まれ、彼自身それが楽しく好きでやってるのだけれど、常にみんなとのやり取りもしながらプレイしている事がほとんど。それがこの日は、僕の方針でなるべくプレイに集中してもらえるようにブースも彼のプレイエリアに関しては完全に人払いをさせてもらっていました。普段ではあまり持ち得ないこのプレイ環境がこの日はすごく心地よかったらしく、プレイだけに本当に集中できてすごく楽しかった、と言ってもらえました。よかった。
とりわけ最後の30分のプレイそしてフロアー、あれは僕自身も今まで経験した事のない感覚すら覚えた。ラストのあの2~30分はあまりにも特別な時間だった。LIQUIDROOMのRPRに近い、でもそれともまた少し違う、とにかくものすごい気持ちになった時間だった。でも後で考えると、LIQUIDROOMでいつもクローズをしてるのはこのRareshの役どころだったんだった。そう思うとこれは納得だな、とも思ったけど、この日の彼のクローズは、僕にはRPRのあの最高のそれともまた少し違うものにも感じられ、実際のところ最後の10分ぐらいでは人知れず涙すらこぼれ落ちるほど感動させられていた。この日に至るまでの経緯もあり、それを乗り越えて実現してくれた彼とみんなの気持ちが本当に一つになったような、そんな感情的な部分ももちろんあった。しかししかし、それ以上にラストに向けた彼のあのプレイそのものが、純粋に本当に素晴らしかった。Raresh、本当にものすごいDJだった。
ラストのフロアー
最後の曲が終わったのはほぼ7時ちょい前。しかしさすがにこの日はみんなからのワンモアが止まらなかった。普段ワンモアは決してかけないというのがうちらの決まり事で、僕もかけなくて大丈夫だからね、と傍で言っていたものの、この日のムードを見て自ら最後1曲かけてくれた。[a:rpia:r]のRicardo。
写真は多分そのベースラインをRareshが弾いてみせて盛り上がっている画かw
こうしてContactの素晴らしいパーティーは無事終了しました。うちら最後店を離れる前にも、一緒にトイレに行って手洗いとうがいをしっかりやってから帰る徹底ぶりでした。最大のミッション自体はまだ何も終わっていない。
ありがとうdear! 最高!
(ここまでのphoto by Shigeo Gomi)
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ー パーティー翌日、大阪に向かう新幹線の中でアップしたFBコメント ー
昨日のBeat In Me、本当にヤバすぎた。皆さん、心からありがとうございました。そしてRaresh、最高だよキミは。心の底からありがとう。
みんなに書かなくちゃいけないお礼とか事とかいっぱいあるんだけど、今これ以上書く時間ありません。まずは気持ちを。また後日書きますね。
今大阪に向かう新幹線の中です。今夜は大阪Circus。西の皆さん、今夜のRaresh、絶対見逃し厳禁です。僕これまでこれだけ見てきてるけど、昨日は思ってるのよりもはるか別次元でやられました。あの最後は何だったんだろうか
では今夜!
thank you so much to everyone for such an amazing time
and maximum thanks to Raresh for such an amazing music and your energy
last night the party was fantastic! especially the last 3 hours on the main floor was another something. and wow what was that ending? I had never felt the feeling like that so often before
yesterday I'm sure we Japanese had an another new experience which we never have had before
I don't have enough time to write anymore cause we are now on the way to Osaka. i'll be back at a later date.
Hello Osaka, I strongly would like to tell you guys that you really shouldn't miss tonight's Raresh gig at Circus. see you tonight
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翌日は大阪へ。今夜はもう一つのgig、大阪Circusです。
Rareshが前回Prasleshで一度大阪に来たのは2017年11月。僕も同行し、その時の大阪Circusでのパーティーは、全員が全員異論のないそれは本当に素晴らしいものになりました。何をさておき彼らからしても会心のギグだったようで、二人とも心から喜んでいました。その流れを受けて行われた去年のPrasleaの単独も色んな人からとにかくすっごくよかったと聞いていて、嫌が応にも今回のこのRaresh単独ギグへの期待は高まっていたのではと思います。Rareshもいいイメージを持って臨みます。
dinner後仮眠を取ってから、もちろん二人とも十二分な睡眠ではないものの、その中でもいい体調を整え店へ。
彼の時間は2-5時。前にはSekitovaがプレイしていて、店内は既にいい感じの混み具合。
Raresh2時からスタート。プレイは昨日のContactに比べると多少エネルギッシュな感じかなあという印象も。でもあとで録音聞くとそういうわけでもなかったけど。
今日も基本的にブースのプレイエリア外の後ろに付いてた。後ろで一緒のリズムで踊ってた。何かあった時のためというのももちろんあるけど、それと同時に、そのプレイ中気が向いた時にある程度彼が気易く喋りかけれる人が一人二人そこにいるという事が、ブースのムードとして実は地味に重要な事になるので。タイプとして彼の場合は。ヨーロッパで、ブースの中或いは周りにいつも仲間達が居てリラックスしながら回してるスタイルの人が、20時間以上かけて他国に来た時にそのほとんどの時間をブースの中で独りぼっちにさせられても、それはやはりどこかリラックスし切れないところがあるのを見てて感じるよ。逆に全く不要で孤独にしておいてあげた方がいいっていう人ももちろんいっぱい居るけど。
昨日に続き今日も美味しい日本酒を嗜みながら。
時々フロアーに様子見に行って。いつ行ってもいい感じだった。みんなに聞くと今日はすごい混んでてこれはかなりいい感じらしく一安心。結構懐かしい仲間もわざわざ会いに来てくれ嬉しかった。
フロアーの前の方から後ろの方まで、お客さんみんなずっと踊っていていい雰囲気だったな。みんなすごく楽しんでる、ピースフルな感じが一晩中していましたね。
お客さんもみんないい反応で、Happy Vibesの中、予定の5時に終了。10時のflightに乗らなくちゃならずで、7時にはホテルチェックアウトしなければいけなく、それがなかったらおそらくまだしばらくやりそうかもっていう感じの流れではあったんだけど残念ながらボリュームダウン。だけれどもお客さん達は許してくれるはずもなく続くアンコールに、昨日に続いて再びOKOK、と言いながら用意の1曲を。昨日のアンコールのRicardoが思いの外長い曲を選んでしまっていたという反省から、この日は、Rahaホラ見て、長さバッチリだから今日は、とw
最後の最後まですごくたくさんのお客さん達が残って踊ってた。前回Prasleshに続いて素晴らしい夜でしたね、Circus始め、大阪のみなさん、ありがとうございました。昨日の東京に続いて大阪も素晴らしいパーティーになって本当によかった。
終わって、今最後にかけてたvinylをそのままプレゼントしてくれた。その時点でまだリリースされていなかった彼のレーベルMetereze013のtest pressだった。
大急ぎで支度し空港に送ってもらい無事gateへ。今回の滞在、ホテルで自室に居る時以外はひとときも一人にする事はしないでいた。普段はもちろんそんな事ないけど今回ばかりは。家に無事帰るまでは気を抜かないでね、マスクもまだ取っちゃダメだよ、と最後まで繰り返しておいた。何度も振り返り手振ってくれてながら、Rareshは帰国の途に付きました。
(ここまでのphoto by Raha)
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ー その日の夕方のFBコメント ー
Last night Raresh's gig in Osaka was also super nice. He already has left Japan this morning and now on the way back to Europe.
This weekend his Japan tour(Tokyo and Osaka) was a great success. Thanks again to make this happen in this time.
Respect and big appreciate from bottom of my heart, from me of course and from all the Beat In Me customers in Japan. We love you. ♥️
Raresh昨夜の大阪ギグも本当に素晴らしかったです。彼は既に今朝日本を離れ、今ヨーロッパへと戻る途中です。
この週末行った彼のジャパンツアー(東京/大阪)は大成功でした。今回これを実現してくれて本当にありがとう。日本に来てくれて本当にありがとう。僕と日本中のBeat In Meのお客さん達から、心からのリスペクトと大いなる感謝の気持ちを送ります。ありがとう。
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Rareshは僕と居る間は特に何事もなく無事に送り返す事ができました。今回のこのRaresh Japan Tourの実現に力を貸して頂いた皆さん、お店、応援・協力してくれた皆さん、今回も本当にありがとうございました。おかげでパーティーは最高の結果を残す事ができました!
しかし、僕達の中では、これで全てが終わったわけではまだ全くないというのは最初から承知していました。そしてこの来日の短い間にも世界的に事態は1日毎に悪化し、1日毎に時に大きな変化を見せていました。ヨーロッパの状況も風雲急を告げて来ていました。中でも急激にイタリーの情勢がおかしな事になっていました。それに合わせ、それぞれの国・地域での独自のリスク対応の方法が取られ始めていたのです。
インターネットでは「ルーマニアで日本からの人が14日間強制隔離されている」という情報が報じられ、彼の家族と共に、まず空港に着いた時に問題が発生しなければいいんだけど、、と互いに気を揉む時間も続きました。結果から言うとその時空港ではなんの問題もなかったようで、無事にそしてものすごくポジティブでhappyな様子で帰って来たとの喜びの一報を耳にする事ができ、まずは本当に安堵したものでした。そしてとにかく今からのこの2週間は、毎日彼の体調を注意深く観察していて欲しい、とお願いしました。無事に2週間経った時初めて僕達は完全に安堵できるのであって、僕のミッションは今なお全く続いていると思っています、と話しました。
果たして無事に2週間以上が経過し、彼もそして家族みんなの変わらぬ健康も確認されました。日本においてもここまで周りは悪い変化何も無し。ひとまずはこれで僕たち日本側の立場からしても、ホッとひと安心してもいい状況にようやく辿り着く事ができました。悪い事が起きなくて本当によかった。本当に。これで本当にHappy EndでこのJapan Tourを終える事ができました。彼と、その決断を応援してくれた家族の方々に今一度心からの感謝を伝え、互いに本当の祝杯をあげました。
またその一方で、ヨーロッパ全体は彼の帰国とほぼ時を同じくして、想像以上の状況に急変してしまい、日本から戻ったその週末からのgigが全てキャンセルになったとの事。Rareshにとって、このいつ終わるとも知れぬ長いクラブ・パーティーの休止に入る前の最後のgigが、この日本へのツアーとなったとの事です。本当になんという巡り合わせだったのか、、。この奇跡のジャパンツアー、とにかく大成功で且つお客さんも含めた皆が無事な中で終える事ができて本当によかったです。
まだまだ困難な日々が続いており、感染リスクだけでなくある意味それ以上に経済的にも深刻な状況が続いていると思いますが、どうかみなさん、まずはとにかく最後まで無事で過ごされますよう、そしてその先に笑顔でまた集まる日を皆で迎えられるように、ポジティブなマインドだけはまず持ち続けていきましょう。
最後に、今回のジャパンツアーでRareshが最後にかけた曲をアップしておきます。大阪の最後のアンコールの曲ですね。と言う事は、彼が今現在までクラブの場でかけた最後の曲ということにもなるのですね。
彼の自身のレーベルMeterezeの最新リリースからの1曲です。是非パーティーと彼の放つあの素晴らしいバイブスを思い出しながら聴いてみて下さい。みんな、ありがとうございました。頑張りましょう。
Afriqua - Noga [Metereze013]
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