オランダ・ダンスカルチャーの集大成。書籍『Dutch Dance』が発売

2018.09.20

TEXT BY: Norihiko Kawai

　『Dutch Dance』は、オランダのダンスミュージックシーンの黎明期から世界へ名を馳せるまでの歴史が書かれた唯一の英語文献だ。

　10月16日に発売される『Dutch Dance』は、膨大な量のインタビュー、写真、そして貴重な過去のフライヤーとともに、オランダのダンスミュージックシーンのすべてが網羅されたもの。ページ数は576ページにおよび、その重さは2.2kg。

　物語は、1988年、アメリカやイギリスのDJやプロデューサーたちによって、ハウスミュージックがアムステルダムへもたらされた時代からスタート。寛容な国家オランダにおいて、自由と幸せを追求する国民、アーティスト、音楽、パーティーにフェスティバル、そしてドラッグのエクスタシーが渾然一体となった“サブカルチャー”は発展を遂げて行く。30年後の現在、オランダのダンスミュージックシーンは、世界的な先駆者であり続けている。その証拠として、Tiësto、Armin van Buuren、Afrojack、Ferry Corsten、Hardwell、Martin Garrix、Joris Voornなどのアーティストを世に送り出している。
　
著者は、ジャーナリストであり、非常勤講師としてエレクトロニック・ダンスミュージックやその業界について大学で講義を行なっているMark van Bergen。彼の最初の著書『Dutch Dance scene』(2013年出版)は、オランダの音楽ジャーナリズムでもっとも権威あるPop Media Awardを受賞している。

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