ベルリンから車で約2時間ほどの場所にある、旧ソ連軍の秘密基地跡にて、今年で13回目を数えるドイツ最大級のフェスティバル「Fusion Festival」が開催される。広大な基地内に点在し、上空から発見されないよう土と木をかぶされカモフラージュされた格納庫等を利用した、10以上の野外と室内のステージ。延べ500人を超えるアーティストによるパフォーマンスが4日間にわたって繰り広げられ、約6万人の観客が集う。音楽だけにとどまらず、前衛的なダンスパフォーマンス、映画、シアター、アート展示などなど.....。
4日間だけ出現するホリデーコミュニズム（休日だけの共産主義）がテーマであり、場所柄か、その通り共産カラーに彩られた場所で宴に興じていると、これは戦争が終わった跡の平和の宴の続きなのではないかと錯覚してしまう。まさにテクノ王国ドイツが誇る、珠玉のノンコマーシャルフェスティバルである。
テクノ、テックハウス、ディープハウス、ダブステップ、エレクトロ、ロック、 ドラムンベース、バイレファンキ、トランス、チルアウト、レゲエ、ダブなど... およそ考えられる限りすべてのダンスミュージックが楽しめる。告知は街に貼られるポスターと、前年度のリストバンドの裏に書いてある日程のみ。そして今年からはラインナップもウェブにも掲載されないという。シークレット感の強い趣向ではあるが、それでも毎年6万人もの人々がこのコミュニズムに共感して共に時を過ごすのだからたいしたものだ。
なお今年は筆者、ベルリン在住の日本人DJチーム、S.A.L Suzuki&SayakaStarの出演も決定している。後日お届けするパーティーレポートに期待していただきたい。
Fusion Festival
2009.06.25-06.28
Flug Platz Laerz
Germany
■Fusion Festival
http://www.fusion-festival.de
■S.A.L Suzuki &SayakaStar
http://www.myspace.com/getsal
http://www.myspace.com/sayakastar
