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Nicolas Jaarがニューアルバム『Pomegranates』をフリーダウンロードでリリース

NYを拠点に活動するNicolas Jaarが、ニューアルバム『Pomegranates』をフリーダウンロードでリリースした。本作は旧ソ連を代表する映画監督、セルゲイ・バルジャーノフの『ざくろの色』(1969年公開)のために制作したサウンドトラックを集約した作品となっているようだ。

今年2月、Nicolas自身のFacebook上で、約80分間のサウンドトラックを乗せた『ざくろの色』の映像が公開され話題となったが、今回はそのサウンドトラックをアルバム仕様としてフリーダウンロードすることが可能となっている。ダウンロードできるZipファイルには音楽データのほかに、ヴァイナルリリースを匂わすPDF、アルバムを説明するPDF、アルバムのアートワークらしき写真などが数枚入っている。

アルバムを説明するPDFでNicolasはこのように語っている。
「Pomegranatesのほとんどの楽曲は映画の存在を知る前に作っていたんだ。今年のはじめに友人のMiloが、Pomegranatesの収録曲を聴いて映画のことを教えてくれたんだけど、映画を見たときに衝撃を受けたよ。ここ数年のめり込んでいたテーマみたいなものがあって、それが映画を見ることで完成されたような感覚になったんだ。自分の音楽とこの映像を合わせたらどうなるんだろうと思って、ここ2年で作ったアンビエントをコラージュし始めた。2日間没頭してこのサウンドトラックを作り上げたんだ」




『ざくろの色』はもともと台詞がほとんどない映画であるが、登場する人々の感情を映像言語で描いた独特な世界観と、物語に沿って展開されていくNicolasとのサウンドが相まって、この映画に新たな一面とさらなる芸術性が加わっている。監督であるセルゲイ・バルジャーノフが持つ鮮やかな色彩、シンメトリーな構図、動く絵画を見せられているような独特なカメラワークが放つ映像に見事にハマる音楽を作り上げてしまったのだ。

音楽、そして芸術に向き合う彼の姿勢。さらにはアルバムをこのような形で完成させてしまう創造性。いくら彼がアーティストとして優れていると知っていても、底知れない彼の才能をまだまだ追い続けたいと思う人がどれだけいるだろう。今後の彼の活動も楽しみで仕方がない。

ダウンロードは以下URLより可能。

■Pomegranates ダウンロードURL
http://bit.ly/1e45wwv