この『Man From Tomorrow』は、今年2月にパリのルーブル美術館オーディトリアムでワールドプレミアを行った後、ニューヨーク(Studio Museum of Harlem)、ベルリン(Hackesche Hofe Kino)、ロンドン(ICA)と上映を重ね、その後、京都、東京でも上映されたもの。監督は、John CageからRichie Hawtinに至る現代ミニマルミュージックに造詣が深く、デトロイトのElectrifying Mojoのドキュメンタリー作品『The Colours of the Prism, the Mechanics of Time』でも知られるフランス人映像作家、Jacqueline Caux(ジャクリーヌ・コー)が担当しており、Jeff Millsの考えるテクノのあり方、音楽制作の過程、彼の想像する未来、また、大観衆の前でプレイする際に感じる不思議な孤独感(「One Man Spaceship」で表現しようとした宇宙における孤独感に通じるものでもある)などのすべてが凝縮されている。DJイベントとは異なったスタイルで表現する試みで制作された作品。まさにJeff Millsの創造性・実験的精神をあますところなく体現する作品だ。
作品は、Jeff Millsによるサウンドトラック(16曲中12曲が未発表曲)を収録したCDと共にパッケージ。日本限定特典としてJeff Millsによるサイン入りポスターも封入される。